評価:★★★★★星5つ(まだ始まったばかりだけど(笑))
(僕的主観:★★★★★5つ)
見た友人が、みんな傑作だっていうので、いかにゃーならんですよね。ちゅーか、超傑作ですよ。もうこの時点で、間違いない!。それに、海燕さんが、いいって言ったら、いかにゃーならんですよねぇ。僕はこういう、本編があって、その外延部を描いていくことで広がりと深みを感じさせるシェアワールド。おっと、シェアードワールドか。って大好きなんですよね。それにしても、はしさんと海燕さんの意見は、信じてよかった。チューか、まぁこの二人の意見は、ほぼ無批判に受け入れますけどねー。それにしても、物凄いい作品で、1時間ぐらいの短さにはとても思えないくらいの密度の濃さと、さまざまなイメージを喚起させる力があって凄かった。次回作品を見てぐらいから、ぐっといろいろ考察してみたいと思うんだけど、まずは、少し軽くポイントを。あっ、ちなみに、この作品が、ナイトメアフレームの戦闘シーンがメインのまさにサンライズ!って感じのロボットアニメであることがその主軸にあって、疑うことないエンターテイメントだ!というところが最高。
それにしても、田中芳樹『銀河英雄伝説』以来の「清潔で有能な専制君主と、愚昧で最低な腐った民主共和国の対立」という古典的題材も、とても骨太で大好きです。もともとずっと『反逆のルルーシュ』の本編でも、言っていた話なんだけど、この話って、議会制民主主義と再分配が行き過ぎてく世界中が停滞感を感じる、愚鈍な歩みに耐えられなくなっている現代社会には、厳しい突っ込みなんだよね。これって、かならず共和国や議会制民主主義の国に住んでいる大衆にはとても感じられる倦怠感なんで、この話を軸に作るととっても生きるんだよねー。この辺を丁寧に意識しているのもとてもよかった。この腐った民主共和国のEUにくらべれば、明らかに清潔で有能で気高い貴族の指揮官たちが多数いるブリタニアの方が、国としてはしっかりしているのが感じられる、という描き方がすごく好き。とりわけ、11として非常に差別されている旧日本人はたくさんいるけれども、少なくとも、ブリタニアでは、ブリタニアに役に立つ限りではあるだろうが、高位高官に抜擢されている様子がうかがわれるのが、とてもいい。このテーマを深くえぐる設定なので。もちろんこの時点で、ナイトオブラウンズの一人にスザクがいるわけだしね。
それとねー「なんのために戦うのか?」という問いかけは素晴らしくよかった。死んだ戦友の亡霊の答えもよくて、、「俺は家族がEU市民権をとれたからそれでいいんだ、、、」というところは泣けた、、、。これって、山崎豊子さんの『二つの祖国』やWW2ヨーロッパ戦線でのアメリカ陸軍の伝説の部隊である『442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍』とかの話を知っていると、もーなけて泣けて、、、そもそも実話っぽいんだもん。この辺もマイナーな話なので、知っているはそんなに多くないと思うけど、実話だし、知ると凄く興味深いですよ。二つの祖国に引き裂かれた日本人たちの実話です。山崎豊子さんの方は、実話をモデルとした物語だけど、これは太平洋戦線のマッカーサーに仕えた情報将校の日系人の話。学徒動員で日本陸軍に徴兵された弟とフィリピンの戦場の戦場で出会うところとか、泣けます…。あとは、アメリカの強大なロジスティクスに支えられて、日本の得意の銃剣突撃で、ほぼ素人の集団だった日系人部隊がいきなりヨーロッパ戦線のドイツ軍最前線に味方の盾とばかりに投入されて、凄まじい損害率を出しながらもいきなり敵を撃破する!話とか、凄い話が山盛りです。・・・話は違いますが、当時の日本軍っ強かったんだなーって思います。正しい戦略と、アメリカ軍の途方もない強大なロジスティクスに支えられた日系人部隊は、全米の歴史に残る戦果を上げ続けるんです。いまだアメリカの軍隊で最も勲章が多く、もっともも模範とされ、称えられる偉大な部隊です。1−2世ですから日本で教育受けている人が多いんですよ。『二つの祖国』の主人公もアメリカ人ですが、日本の大学を出て(そっちの方が安いので貨幣価値的に)アメリカに戻ってくるケースが多いわけです。このことを思い出すために、市民権を得るために戦う軍隊ほど強い軍隊はないってことを、いつも思います。そして、そう考えると、いかに過去のローマ帝国の軍隊は強かったのか、としみじみため息が出ます。けど、、、こういう次世代の家族のため、自分の自由のために、市民権を求めて闘う話って、泣けるよなーっと思います。
442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍 WAC-D632[DVD]
まぁこれって、戦記モノだよね。コードギアスという太い幹がないと、かなりマニアックになってしまいがちなところが、、でもこういうクオリティ高い秀作が、映画クオリティで少しづつでるってのはいいのかもね。ガンダムの福井さんのやつもそうだよね、たしか? 。こういうのが多数あるのは、消費者としては本当にうれしい。なにしろ、書けている時間と予算が違うから、クオリティがだんちだもん。そうすると、本編の方にも波及して、凄く幹が太く複雑に感じるようになっていく。
ちなみに、赤根監督って、『天空のエスカフローネ』作った人だったんだ!。どうりで異境の世界がうまいはずだ、、、。そうえいば、マルカル司令官も、坂本さんだもんなー声優。なんか凄く懐かしい。