『風立ちぬ』ラジオ〜宮崎駿が首尾一貫して本当に描きたかったもの

漫研ラジオ】
http://www.ustream.tv/channel/manken

http://www.ustream.tv/recorded/37376403(録音です)


8/16の本日22時ごろから?たぶん海燕さんとLDさんと、宮崎駿監督の『風立ちぬ』に関するラジオをします。

おわりました。

凄い、発見があった。

データは、今度LDさんがあげてくれると思います。

最後の、結論の一番いい部分は、3時間超えたので、、、録画できていないかもですが・・・・

今回のラジオで最も面白かぅたのは、漫画版の『風の谷のナウシカ』が、宮崎駿にとって重要な位置づけじゃないんじゃないかというくだりだった。ちゃんとロジックと流れを追ってきかないと言っていることの真意がうまく伝わらないかもしれないが、僕等は、漫画版の『風の谷のナウシカ』は、日本エンターテイメント史上のエポックメイキングな重要な作品ととらえている。僕の文脈でいえば善悪二元論お彼岸まで到達した作品であり、その答えを出しき切った作品でもある。物凄い作品なのだ。


・・・・が故に、とうぜんに、当たり前のように、宮崎駿は、これを超えるという過去のロジックの接続する作品を見せてくれる、と信じていた。LDさんは、それを、罪を引き受けた大人を描いてくれるはずだと信じていた、というような表現をしていた。・・・・しかし、『風立ちぬ』を解析してて、彼が書きたかったキャラクターというのは、そこには全く興味がないんだ、ということがよくわかった。・・・考えてみればすべてのデータはそろっているのに、「そこ」に思い至らなかったのは、衝撃だ。


でも、ナウシカの「あそこ」までの世界観に到達して、それが、なんというか刺身のつまとか枝葉とまでははいわないが、あまり重要じゃないなんて!!!思いもよらなかった。でも単純に過去の作品をシンプルに眺めれば、それ魔間違いなくそうなんだよね。確かに連載中の漫画版ナウシカは、義務感で書いていたのよくわかる、あっさりとした中断が何度もあったもの。


永井豪さんですら『デビルマン』を書いてしまって、、、そう「書いてしまった」後は、何度もあの善悪二元論のエンドに立ち返る、、、あえて言うのならばあの類型にとらわれることになって、実質「次」が書けなくなるんだけれども、、、石ノ森章太郎の天使編のように。けれども、そういった『筆の止まり』というか、立ち止まりが、宮崎駿には全くなかった。だからこそ「次!」という意識だったのだが、そうか、、、、最初から彼は、そんなもの目指していなかったのか、、、首尾一貫して書きたいものは変わっていなかったのか、、、というお話。・・・にもかかわらず、「それ」をして、ナウシカの次が描かれることになるとは、、、。

サイボーグ009 [カラー完全版] 1968-69 天使編


あとは、僕の話はかなり後半3時間目の最後の方で、このへんの記事にかけなかった話をがーっと口頭で解説しています。(2)をかくエネルギーがないと悟ったので。これらの視点の総合として、上記の宮崎駿が本当に描きたいものが浮かび上がっているのですが・・・。最後の最重要な30分は、録画終了後に話されたはず、、、というのが、いつもの物語三昧ラジオクオリティ。


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