ファガーソンがトランプ政権に対して非常に高い評価をしているのが興味深い。

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ニアル・ファガーソンさんがトランプ政権を高く評価していて、興味深かった。英米国史が専門と考えると、アメリカの「力の復権」を高く評価するのは、わかる気がする。対中国政策やドイツや日本に対する安全保障のフリーライドへの恫喝は、確かに意見が分かれる問題だが、結果だけを考えると、これは歴史を見てみないと評価は確かにわからない。貿易戦争で、ツゥキディディスの罠を超えられるのならば、大戦争に突入した左派よりましというのは、反論しにくいと思う。とはいえ、経済が崩壊したら、これ全部だめになるとは思うけど。なので、アメリカ経済の状況は今後注視ですね。


ティモシー・スナイダーさんは、ホロコーストの専門家なので、個人の倫理に関する点や、真実の劣化に対して、厳しい目で臨んでいますね。たしかに一番の問題は、歴史という長いスパンで考えると、フェイクニュースなど事実に基づかない最高権力の暴走部分なのだが、たしかに、ニクソンウォーターゲートクリントンホワイトウォーターと、アメリカにおける最高権力への監視、司法システムは、まだまだ機能しているともいえる、、、60-70年代の政治暴力よりはるかに小さいというのも、事実だろう。検察官の独立性は、意外に機能しているというか、アメリカは過去の歴史に学んでいるなーと思う。ゴーンさんの逮捕もそうだけれども、日本の司法制度は、かなり国際水準からみて、おかしいと思う。


むしろ、日本の安倍政権も同じ構造をしていて、森友問題で明らかになったが、官邸への権力集中(これ自体は小選挙区制度の設計から、行政官僚主導から政治主導への移行を目指した平成の30年間だからその結果でおかしなことではない)、これ自体はそもそも制度設計でそうしたのだから、それが機能し始めているので、是非はない。もちろん、うまく機能しているかどうかは、考えないといけないですけどねぇ。二大政党制は成り立たなかったわけだから。けれども、内閣官房や官邸に権力が集中した時に、司法が機能しない、内部文書保管がまともにされていないので、政権の妥当性を後にも評価できないという分が問題であって、それが機能しているアメリカよりも、日本の方がやばいかもしれないなーと思う。そっちに方が、「法の支配」や最高権力の暴走の抑制などを、より根本の問題だと思う。


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