安倍晋三元総理大臣への追悼

最近、日記というか忘備録のようになっているブログです。自分の中に大きかったイベントごとは、なるべく記録するように努めている。個人的な意見・体験を内省化するなりメモを取っておかないと、年寄りだからかすぐ忘れてしまう。大きな出来事をこうして丁寧になるべく追って内面化しておくと、10年ぐらいたってそれが歴史になった時の読む本や見る映画、ドキュメンタリーが、より面白くなる。そう思いつつ。

2022年7月7日(木)PDTに生まれて初めて出す同人誌の宣伝のツイートあげた直後ぐらいに、NHKのツイートを見て第一報を知りました。日本時間では、2022年(令和4年)7月8日11時31分ですね。。。すぐに「心肺停止」と出た上に、直近からたぶんスラッグ弾を受けたらしき映像を見るにつけ、これは無理だなと思いつつも、祈るしかありませんでした。この時は、なんだか狼狽して、何にも考えられなかったんですが、細かいことはともかく人ひとりの命を思うと、助かってほしいぐらいしか思わなかったですね。直後、友人とラインしながら選挙の直前であり、これは日本の大きな分水嶺になるぞって、背筋が寒くなりました。

アメリカでは、安倍元首相に弔意を表して7/8-7/10に半旗

こういう情報は知っていたのですが、ほんとうにどこもかしこも半旗で、ちょっと驚きました。下のカールスジュニアのコメントをしているのは、あれが公的機関ではないからですね。正直言って、なんでこんなに敬意があらわされるのか、今でも不思議です。アメリカ国歌ならともかく、アメリカの市民にとっては、ほとんど関係ない話だと思うのですが・・・。というのは、日本のニュースなんか、そもそもアメリカで見たことほとんどなくて、あって現在の令和天皇陛下の即位の時ぐらいでした。なのに、こうしたボトムからいろいろな形で敬意が示されると、なんでなんだろう?って。ただこれだけ、アメリカから深く敬意が示されたことは、日本人として覚えておいていいことだ、と思いました。


ここにもありますが、会社のCEOから直接お悔やみのメールが来たし、エグゼクティブからチャットで大丈夫か?って確認が来たので、びっくりした。だって、僕なんか一市民なんだから、そんな元総理大臣の生き死にになんか関係あることじゃないのに、たぶん日本人だからって気にしてもらったんだろうと思う。こんなに心配されたりオフィシャルにリアクションされるってことは、一つには、英語でニュースがいつもよりかなり報道されていること、もう一つは、そもそも安倍元首相のことをたくさんの人が知っているという前提があったんだろうと思う。まぁ歴史の残る日本の大宰相ですよね。


ペトロニウスの評価

長期間の政権を維持し、6回の選挙を勝ち抜いた安倍政権。第三の矢が貫徹していないアベノミクスについては功罪あると思うが、少なくとも自由に開かれたインド太平洋戦略を主導した外交による地域の安全保障スキームの構築は、日本と世界の歴史に残る功績だと思う。対テロ戦争で手が回らない、太平洋地域に戦力を展開できない米国に代わって、信頼できる他国間協力体制、軍事協力関係を構築した外交の業績は、計り知れない。アメリカの作る枠組みに従う、入ることが普通の世界で、自ら提案し、構築し、そして米国の面子も失わせなかった。超大国アメリカの戦略概念に、影響を与えたという意味で、プラグマティツクに凄い。ほんとうに歴史に残る人だと思います。ただし、それが故に、右翼のナショナリストの支持層を取り込み歴史修正主義に拍車をかけたこと、またこの目的を達成するために内政的にはかなり民主主義として強引かなことをしており、それはさらなる評価検証がされるべきことだと思う。経済政策的には、アベノミクスによる若年層の雇用の拡大による格差分断を防いだことは、安倍政権が若者に広く支持され、選挙を勝ち抜いた理由だと思う。この部分を認められない人は、事実に対してあまりに目が曇っているとしか言いようがないと思う。しかしながら、それと同時に労働賃金の国際比較での低位になってしまい、第三の矢の構造改革が進まず、国際的経済地位の低下を招いてことというのもまた事実だろうと思う。思想的には極右に近く、なのに実際の政策は欧州左派と類似するリベラルな経済政策を展開するという矛盾した、言い換えればバランスのうまいとても自民党的な人だった。ちなみに経済政策としては、これ以上のことができたとは思えない。後知恵でいえばいくらでもいえるし、理想論でいえばいくらでも叫ぶ、言い張ることは可能でしょう。でも、日本さまざまな構造を考えたら、これが限界だったんじゃないかなと思う。少なくとも、ペトロニウスは、歴史はそう評価するだろうと思っています。優先順位を考えたら、「ゆでガエル」になってでも、格差を広げないこと、若年層の雇用を増やすことは、日本の分断を防ぐためには、打てる精いっぱいの手であったと思うから。だからこそ、ほとんど手つかずの構造改革、第三の矢の部分は、本来はこれから貫徹されなければならない課題だと思う。そこは菅政権、岸田政権に求められている部分であると思う。


アメリカ3大統領のコメント

nypost.com

この3人が、好意的にコメントするってのが、同時に並ぶというのは、驚きです。


■吉宗さんと本当はトップガンマーベリックの話をするはずだったのに

ほんとうは、この日は、吉宗さんと映画の話をする予定だったんですが、急遽、結局大半がこの話に。実際は、話すのをやめようか、、、って話していました。あまりにセンシティヴな話だし、この時点では、原因も理由も何もわかっていないのに、何か喋れるとは思わなかったのです。

www.youtube.com

でも、前の日に話していて、理由の陰謀論的な邪推になるならないとかの以前に、歴史を知っている、勉強してきた世代のものとして、ある程度「心構え」は、話せるんじゃないかという話になって、ここから逃げるのはダメですねという話になって、結局、配信しました。


アメリカと日本の銃犯罪比較

これは、不謹慎ではあるが笑ってしまった。

■海外の評価

これのツイートが物凄い秀逸だった。海外の評価は、この分類ですべてまとめられて、安倍政権の評価の幅を網羅していると思う。下記のツイートも貼っておきますので、それぞれの例をも引用してくれているので、これはよいと思う。



ヒラリークリントンさんへのとんちんかんな対応とか、データでものを見れない人が多いなぁって思います。ある程度データーをベースに話さないと、言い張り可能で、妄想のぶつけ合いになってしまうので、そういう人は長期的には無視されて世の中に害を与えるだけにしかならない。

■問題の原因をどこに求めるか?

今回、日本の民意は冷静で、参議院選挙には、ほとんど影響を与えなかったと思う。これは個人的な感覚ですが。。。それは、これが政治的な暗殺などではなく、秋葉原の事件や京アニの事件と同じく、失われた世代の通り魔的な、、、というかなんと表現していいのか、これから考えなければならないんだろうなぁと思うんですが、失われた世代、いまの40台の闇が暴発したもので、政治と直接に関係あるイシューではないって感じたんじゃないかなぁと思うんです。もちろん政治に関係ないわけじゃないんだけど、日本社会のもっと奥深い闇の部分で、これって新興宗教の問題だけではなく、その奥にある、ある特定の世代が、何一つケアされずに捨て置かれていることへの反動だろうと思うんですよね。そういえば、僕も「もっとも救われない層」の苦しみをどう救うのか?というテーマがエンターテイメントに出ているけど、これってどうにもならないんじゃないか?ってあきらめてしまいましたが・・・・あきらめた反動なんですよね、これは。これだけ多発して、その類似性があるのを見ると、日本社会の根源的問題点の一つとしてこれから追及されると思うし、されてほしいと思う。そして、同年代の自分も、このことを目を背けてはいられないことなんだろうなぁって、思いました。