近代日本の右翼思想 (講談社選書メチエ) 片山 杜秀 講談社 2007-09-11 売り上げランキング : 105947 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■[思想]書評:片山杜秀「近代日本の右翼思想」by田中優子
http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20080512/1210544522■[思想]片山杜秀「近代日本の右翼思想」
http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20080424mmpoloの日記
この本は、少しづつ読んでいるんですが、いいねぇ。右翼って定義もそうだし系譜がよくわからなくて・・・過去からいくつも読んでいるんですが、いまいちピンとこなかったんですが、、、これでかなり骨格とか世界観がわかったと思う。日本社会の大きな問題点は、インターナショナリズム(=共産主義・社会主義)に対して、右翼が健全なナショナリズムを国民に植え付けるためのマーケティングを誤った(大前研一)という意見が、中学の頃からなるほど、と思っていた部分があったんですが、いろいろ勉強していく中で、最近やっと、このわかりにくい世界観がよくわかるようになってきた。
とりわけ、最初読んだ時は、どう考えても左の人だろうと思っていた山本七平さんが熱烈な右翼と世間に評価されている?ことや、見沢知廉さんの『天皇ごっこ』の後書きで、どう考えてもバリバリ左翼の騎手のような登場の仕方をしていた社会学者の宮台真司さんが、日本で世直しをするならば、論理的に天皇しかない!と天皇主義者に転ぶ宣言?をしたり、と僕の好きな人には、どうしてもそういう傾向があるようで、、、ずっとこれがなぜなのか???と思っていました。
そして、日本社会に改革と社会改良を目指す時に、確かに、見事なほど天皇という存在がある種の重要なパーツであって(同時に害悪でもあるのだが)、ということが勉強すればするほどわかってきて、いやー日本って、歴史って、天皇って、右翼ってなんておもしろいんだーと思う今日この頃です。何年もわからなかったことが、きゅーっと収縮していくのは最高ですねー。とりわけ水戸学や寛政の三奇人、蒲生君平、高山彦九郎、林子平などのいままでわかっていなかった部分が、風雲児たちのおかげで、がばっとリアリティと熱を持って身体に入ってきたので、自分の中の歴史観が熟していきつつあるのがわかって、いやーたまらないっす。
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