この人はすごい!この壮大なスケールはたまらなかった!!

魔岩伝説 (祥伝社文庫)

評価:★★★★★星5つのマスターピース
(僕的主観:★★★★★星5つ)


読了しましたが、、、、、もう


とにかく物凄かった!!!。


言葉に表せない奇想天外な伝奇ロマン。


こういうぶっ飛んだ作品に出会えるから、世界は、小説は、面白い。読んでいて、「こういうのを待っていたんだ!!」と激しく心が揺さぶられる。さーその他の本も読むぞ!!、と思わせる。めちゃくちゃな話なんですが、何が凄いかって、その裏打ちされる知識ですね。たぶん日本史にも朝鮮史にも、凄まじく詳しいのでしょうね、この人。朝鮮の側は僕は知識ゼロなので、分からないのですが、日本側の圧倒的なでティールを見ていると、そのことがわかります。特にうろ覚えの、春香伝とか魏志倭人伝の部分なんかが見事に利用されているところなどは、知っている人には、にやりとしてしまう。にしても、主人公が、遠山の金さんの若いころであり、幕府の外交を司る父親の景普とか、林家の四男として耀蔵くん(後の鳥居耀蔵)とか、出てくる配役がこにくたらしいほど、いいところついている。『風雲児たち』でこれらの人物たちの生涯やは理念を知っているだけに、物凄くこの作者が「分かってういる」状態で、書いているのが分かる。凄すぎます。


しかも、それほど難しい背景を、物凄く複雑に組み合わせているのに、、、若き剣士遠山景元くん(10代(笑))のビルドゥングスロマンでボーイミーツガールなんだよ、これが。とっても見事なストーリーテリング。物凄いシンプルな構造なの。


しかもアクション巨編の忍者もの!!!


朝鮮忍法なんだぜ!!!


燃える、燃えるすぎる、しかも、ヒロインの春香が、かわいーんだ、これが(笑)。


しかも徳川家康と朝鮮李朝の密約と、それに対する天海(慈眼大師)のエピソードとか、もう震えが来たね。捏造するにしても、そこまでねつ造できれば、あっぱれとしか言いようがねーよ!!!と思うほどのねつ造っぷりが、もう凄い説得力を醸し出す(笑)。


まさに、ザ小説!!!というおもしろさ。そして、それだけでなく、このマゾヒスティツクな朝鮮への愛憎と凄まじい知識に裏打ちされたぶっ飛び奇想天外物語は、読むと、世界観変わるよ、きっと。おすすめです。


魔風海峡 (上) (祥伝社文庫)

風雲児たち 幕末編 14 (SPコミックス)