『将国のアルタイル』 カトウコトノ著

将国のアルタイル(5) (シリウスコミックス)


4巻ぐらいから話が、見事に面白くなる。


1−3巻までは、あまりの主人公の幼さというか、馬鹿さに、????って思うんだけど、「後半から見返す」とその意味も違って見える。作者が成長したというか、主人公が成長したというか、凄い急角度でおもしろさが広がる作品だと思う。友人が、後半にならないと面白くならないよ、とお勧めしてくれたのですが、まさにそうだった。おがきちかさんの『ランドリオール』は、前半に隠された面白さが、気づけない(気づきにくい)構造になっているんですが、それとは違って、ほんとうにおもしろくない(笑)んですよ、この『将国のアルタイル』は。精確にいえば、なんだかさっぱりマクロの仕組みがわかっていない。異世界の戦争ものを描くからには、政治と軍事がある程度描かれていなければならないし、そこの指導者級の人材が、、、そんなにアホでいいの???って感じなんですが、、、これがなかなかねぇ、、、後半になるとレベルがものすごい上がるので、そのおかげでその問題点が問題点に見えなくなるってのがすごい。いや、素晴らしい作品ですよ。


それにしても、信じられないくらい3巻ぐらいまでマクロが理解できないアホ主人公なのに、その後の、、、おいっ、そんな大戦略をとマクロを透徹で切り視線があったんなら、なんで最初に、、、と思わないでもないが、、、でも、もともと頭はよかったんだけど、経験が圧倒的に不足していた、という設定なんだろうなーと思う。いや、それは読んでいて実感するもの。後の展開は、素晴らしいですよ。