『将国のアルタイル』 カトウコトノ著 まさかここまで(笑)

将国のアルタイル(9) (シリウスコミックス)


・・・・最初3巻ぐらいまで読んだ時に、まさか、ここまでダイナミックにマクロとミクロがつながる素晴らしい作品に成長するとは、思いもよりませんでした。


というか、実際には、1巻からそういう「仕組み」というか「設定」はあるんですよね。けど、その設定=マクロ構造に、逸脱するような、主人公の「甘さ」があるんだけど、、、、いや今見ても、おい待てよ君、、、的なやつなんです。。。。


けど、、、、、ここまで後半で話が見事に展開すると、その設定の甘さというか主人公お動機のプアーさが、まさに、彼が「頭はあっても経験がない」人だった、という後で脳内補完が成立してしまいます。


いかに、1−3巻繰りまでの自分がだめだったのかを、後半に旅に出ることで、一つ一つ、明らかにしていく、その課題を解くことによって、戦略を一歩一歩構築していくことになる、、、


そういう意味では、見事な成長物語(=ビルドゥングスロマン)になっている。


僕の友人が、これって、月刊で連載している(=それなりに時間はあるはず)ので、きっと、作者が勉強していく過程で、そもそも自分が作っていた設定の深さいに、後から気づいて行ったケースではなかろうか?というような、仮説を言っていたが、僕もそう思う。


このことについては、ある程度記事の構想はできているので、どっかで長文を書くような、、、気がします。たぶん。



素晴らしい作品ですよ。1−3巻であきらめず、ぜひその続きを読んでみてください。ケレン味のない、異世界ファンタジー少年マンガ!という感じで、とてもいいです。こうい成長する作品があるので、なかなか侮れないですよ。勝手に切ってしまうことができない、、、、、なかなか難しいねー。



あっでも、だいたい『ランドリオール』でもそうだけど、3−4巻越えて、話が展開したり変わらなければ、もう無理って感じですね。3巻を超えていきなり化ける作品ってのは、実は多い気がします。世界が立ち上がるのに、それくらいいるのかもしれません。