ほんとよくできているんだよな、、、、少数民族の出で、海軍士官学校の内部で徹底的に差別されて戦う主人公が、
訓練で海外の港に降りている時に、津州国を敵と思うテロリストに
「お前は、津州人だ、戦うにはそれで充分なんだ!」
と、叫ばれるんです。これ、ドラマチックな、設定ですよね。。。あんまりこういう書き方は文句を言う人も多くでそうなので書きたくないんですが、一番わかりやすいのは、戦前の大日本帝国の海軍士官学校のエリート生徒の朝鮮人生徒(海軍にはいたのかな?陸軍では将官に出世した人もいます)が、中国の軍港に行って、「お前は日本人だから許せん!!!」と中国人から叫ばれるようなものです。物凄い複雑なのがわかりますか?。僕は、、、物語のロマンを愛します、、、、人生ドラマチックな方が経験するにも見るにも価値があるじゃないですか?。僕は、『こういうの』が見たいんですよ。『二つの祖国』のように、日系アメリカ人の兄弟が、アメリカ軍と大日本帝国軍に分かれて、フィリピンの戦場で出会うような、ああいう話が!。李 舜臣とかも、ドラマチックじゃないですか、、、国内からは貴族は同僚に妬まれ嫌われながらも国を守る話とか、、、しびれます。『蒼穹の昴』のような、中国をより良い国にするために、自ら国を滅ぼそうとした西太后とか、真偽とかそういうのも、あんまりどーでもよくて、かっこいい、ドラマチックな物語が、人生が見たいのです。
ああ、、それにしても、いいセリフの続出だ、、、
「軍人である前に、一人の紳士であるべきだ!」
と、ある場面である教官が起こるシーンがあるんですが、旧帝国海軍、ひいてはイギリス帝国海軍の伝統を知っていると、このセリフは、ぐっときますねぇ、、、。これ、、、作者、知識あるんでしょうか、、、いやあるんでしょうね、、これほどよく書けているんだから、、、けど、、、知識のひけらかすいやらしさの片りんもない、物語のシンプルさは、素晴らしいです。こういう物語が、僕は本当に好きです。