追悼

ゼロの使い魔 (MF文庫J)

ヤマグチノボルさんが、亡くなったそうだ。

ほぼ年齢が近い人なので、胸が痛い。特に『ゼロの使い魔』がまだ未完なことを考えると、、、、。とても寂しいです。ガンを公表した後、Twitterで時々見ていたので、ああ大丈夫なのかな、と思っていましたが。残念です。


僕は初期のころから大好きで、、、やはり、従者モノの異世界召喚ファンタジーの類型を作り出したもので、それだけではなく、ツンデレの極みというか、ルイズのキャラクターは素晴らしかった。


また、やっぱり異世界召喚モノは、主人公の(言い換えれば読者の)セラピーに走りがちな部分を、ちゃんとマクロのダイナミックな物語に載せようとする思考も僕にはとても好みに合っていた。主人公の男の子が、単純に女の子を好きという姿勢を見せることが、女の子を救うことが世界を救うという基本的な物語の仕組みがシンプルで心よかった。セラピーは、女の子=他者を思うことではなく、思われることに天秤が傾く中で、この作品はストレートに男の子の成長物語だったもの。それに、、、以前指摘したが、クロムウェルのイギリスの歴史をうまく使うファンタジーが見たいなーとぶつぶつ言っていた中で、貫徹したとは言わないが、かなりいいエピソードがたくさんあって、ずっと楽しみだったのだ。

とても残念です。

ゼロの使い魔 双月の騎士 Vol.1 [DVD]