🔳アメリカ大統領選挙の知っておくこと
激戦州の7つ、もしくは2-3州（全人口の4％程度）で大統領選挙は決まってしまう。その他の州は、ブルーとレッドで、はっきり分かれてしまっている。なので、全国の世論調査は全く意味がない。←これは重要なんですが、日本のメディアは、全く流さないですよね。
ペンシルバニア、ウィスコンシン、ミシガン、ジョージア、ネバダ、アリゾナ、ノースカロライナが激戦州。このあたりの4つぐらい取れると、勝てると思うので、本気で大統領選挙を追いたい人は、これらの州の支持率を個別に追うべき。
ここがラストベルトで、労働者の党にどれだけなれたか？というのがポイントなので、これが現在の2024年の民主党と共和党が志向していること。この労働者は、つまり中間層と考えればいい。中間層を重視するというのは、基本的に内政を重視することになる。これを言い換えれば、海外の外交や同盟は無視、軽視する傾向があり、それをさらに言い換えれば、アメリカ・ファーストになる。なので、中間層の復活を叫び続ける民主党大会を見ても、このアメリカ・ファーストの志向は変わらない。既に、アメリカの両政党の大きな路線は、既に定まっていると見るべき。
🔳民主党全国大会での重要な見所は？〜本当に民主党が一致団結して一枚岩になれているか？
とはいえ、民主党は党員も多く、本来は、共和党よりは強い。しかし、負けている時は、民主党が分断している時なんですよね。2016年の選挙でトランプに負けたのも、最後まで、バーニー・サンダースが一致団結してヒラリー・クリントンを応援できなかったのが大きい。1968年のシカゴ大会と比較が出てくるのは、あの時も、民主党が分断されてしまって、リンドン・ジョンソン（Lyndon Johnson）36代大統領が撤退して、ヒューバート・H・ハンフリー（Hubert H. Humphrey）副大統領が引き継いだが一致団結して、ニクソンに負けてしまった。
2024年の民主党の分断のイシューは、ガザ問題。
イスラエルを支援するバイデン大統領を「虐殺ジョー」と呼び、民主党の左派や若者は、これに対して非常に強烈に苛立っている。これが、どこまでカマラ・ハリスに影響するかというのがこの党大会で見極めたいところ。なぜならば、ハリスって、副大統領としては、かなり中道といわれているが、上院議員の時はかなり左派の立場でした。それが、2020年の大統領候補として予備選を出てきている時、バーニー・サンダースと争って、だいぶひよって左派ではないと言われている。カメレオン的なところがあって、まだ彼女の位置付けがわからない。ちなみに、彼女の旦那さん、ダグ・エムホフ（ Doug Emhoff）は、ユダヤ系。とはいえ、そこまでユダヤ一辺倒とでもないところが、彼女らしい。さすがに民主党の急進左派は、ガザ、パレスチナ側に立っているので、この辺りは、なかなかどう言及するかが重要。
民主党は、所帯が大きくて、左右の幅も広いので、それと統合できるような強い大統領候補を出せるかどうかが重要。
ちなみに、共和党は、福音派に支持されているので、イスラエル支持で固まっている。このイスラエル支持で一本化しているのは、強み。
🔳フルスピーチ〜カマラハリス（メモとりながら見てみる）
基本的に、カメレオンで、立ち位置がはっきりしていないので、あっちつかず、こっちつかずな部分がある。移民に対して彼女は厳しく出る方向ですが、そもそも、彼女がバイデン政権で移民の担当をしていて、中南米と交渉して、これを対処しなきゃいけないのに、うまくいかった。しかも、その時期に、すごい移民、難民が入ってきている。なので、今回うまく乗り切って、トランプさんにこれから激しく攻撃されるだろう。トランプさんは、黒人にいきなりなったみたいな揶揄を入れているけれども、ハワード大学（黒人の名門大学）を選んでいるハリスさんに、そういう言い方は通らないと思う。とはいえ、女性初の大統領！みたいな、アイデンティティポリティクスを感じて忌避する人も多いと思うので、この辺りの匙加減は難しい。
出自について長い。これは、黒人の、移民の、かなり社会の労働者の中産階級から這い上がってきたことを、押し出したいんですね。公民権運動に両親が関わっていたので、それでロイヤーを目指した。親友が養父から性的虐待を受けていたのをなんとかしようとして、それで検事を目指した。この辺は、自叙伝を読めばわかることだが、自分の自己紹介をするのが前半ですね。自分の自己紹介の後、正式に大統領候補の指名の受諾をします。自分のカリフォルニアでの検察官のキャリアなどの業績を話す。
ガードレールのない、ドナルド・トランプ。考えてみてください。
プロジェクト2025
We are not going back.
（トランプ時代には戻らない）
中産階級をアメリカに復活させる。
ドナルド・トランプは、中産階級のためには戦いません。実際は、お友達のビリオネアーのために戦います。
検事としてのイメージを強く打ち出す。プレデター・トランプのような、弱者を虐げる人々と戦いたいというイメージ。
人工妊娠中絶の話。トランプは、気が狂っている。女性を守る。立場は鮮明に。かなり強く、長い。初の中絶のクリニックに訪問している副大統領。本気。
ジョンルイス投票権法を、通過させる。南部の州で、投票させるの妨害する手法がたくさんできているので、それを許さな連邦法を作る。
不法移民問題。国境の管理は、しっかり守る。壊れている国境警備法案を治す。トランプが、実は、民主党側が国境を問題を厳格にしたいのを邪魔している（議会で法案がとわらなかった）。言わないと逃げたと言われるから、入れているけれども、やはり内容は少し弱い。
安全保障の話。直接的に、外交に関わった経験がない。彼女は経験がないのだが、それをどう誤魔化すか？。同盟強化と言っているので、これは重要なんだよね。対中国まで語っているので、かなり足を踏み込んで描いている。NATOアライズ。日本のコメントはゼロ。中国が最大のライバルであり、かなり中国に対して強気に出てる。が、時間自体は少ない。自分の外交政策はほとんどないので、バイデン政権の継承だと思う。
ガザの話をするのか？。ガザの話をしている。停戦交渉を重視している。イスラエルの自衛権を守る。テロリスト・ハマースを許さない。10/7の音楽祭の若者の虐殺に対して。しかし、パレスチナ人側にも自分達を、守る権利は守るべき。両者の意見を話している。正直って、かなりイスラエル寄りの意見。ハマースをテロリストと判断するのは、とても重要な政治的な決断。イリノイ州は、アラブ系が多いので、16人をの選挙人を取るには、もう少しパレスチナによるべきだったのでは。特に、アメリカがイスラエルに武器を送り続けているのは、民主党の急進左派の意見は省みていない。この分断については、ほとんど影響ないかも。
イランとか北朝鮮と仲良くしているところとは、仲良くなれない。専制者は許せない。ウクライナにも触れている。最高司令官として、鷹派的な打ち出しは、しないとならない。かなり強気に、出た。女性なのに核のミサイルのボタンが押せるかという意見が多い中で、女性はかなり強気で群の部分は強く出るので、彼女も同じ。
相互扶助と助け合いを、自分のアイデンティティは、自分で決めなさ、他人に決めさせないようにと母親から教えられた。
全般的な評価としては、自分の自己紹介が、かなり長い。やはり出自をメインにアインデンティティポリティクスを押し出してきたなという感じ。中産階級の復活をうたっているが、共和党ほどそこに力点があるように感じられないので、この辺は、やはり民主党だなぁと思う。ヒラリー・クリントンのとんでもないスピーチのうまさと比べればまだまだといえども、相当演説下手だと言われたところからは、かなり改善というか上手くなっていると思って驚いた。ただし、これでトランプとの討論会で戦えるのは、できるのか？。9/10の討論会で、どこまで戦えるか。ちなみに、9/27に日本では総裁選が日本である。10月の第１週に、日本の総選挙がある形になりそう。
バイデン政権の問題点は、副大統領の責任は、同じである。民主党の身内の中ではいいのだが、移民、国境問題やインフレによる生活苦（経済問題）は、対共和党は、「それをやっているのは、現政権（＝あなた）ですよね」と返されると、厳しい。この辺りに対しての不安は、まだまだかなりある。特に、予備選を経ていないというのは、大きな問題。なぜならば、数々のライバルを、論破して経験値を貯めて、政策を練らせていくのが、、、、そういうのができていない。政治家として経験が浅いのが問題。
全体的に、民主党では、ライバル？である、バーニー・サンダースなどが、あまりカマラを支持しているように感じられないので、一枚岩というのは、まだまだかも。
🔳P!NK and her daughter perform 'What about Us' at 2024 Democratic National Convention
これ、すごいアメリカで流れてたなー。この歌僕は、めちゃくちゃ好き。民主党、共和党大会のこのお祭り的な雰囲気、コンサート？って思うような雰囲気は、日本のメディアだと、スピーチしか出ないので、フルで映像を見るのは、とても大事なことだと思う。
この歌は、今回かなり画期的でしたよね。
ベネディクション（benediction）で、終わり。
🔳1968年のシカゴの民主党大会との比較
🔳ヒラリークリントンのスピーチ
私はガラスの天井を破れなかったが、ヒビはいれてきた。いやーうまい。
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