物語としては、ちょっといまいちかな。作者のテーマを追求しているというわけでもなし、、。
けど、個人的にはぐっと来る話だった。
というのは、全編が「子育てで仕事ができなくなる」って話なんだよね。ああーーーーいまの自分の立場を見て、胸がぐっと苦しくなった。
いや、僕は、奥さんもいるし、親も近くにん住んでいるし、といろいろ何とか運よくまわっているけど、うちは共働き(どっちもバリバリの総合職)なんで、ふとしたはずみで、どっちかが仕事をやめなければいけないというプレッシャーは、凄く感じる。世の中、甘くないもの。まーうちの場合は、さすがに妻が辞めるのだろうけれども、、、、でも、それでいいのか?って、少なくとも僕は悩んでしまうし、、、、彼女のキャリアを奪う権利があるのか、とも思ってしまうし、、、でも、一度しかない子ども時代にさびしい思いをさせるのか?とか、もういろいろグチャグチャ。まー僕は、僕自身が共稼ぎの家で育った人なので、子供への愛情は、時間じゃない!と確信している人なので、まだそのへんは、倫理的にはうちの家の倫理の基準は甘い方なので、気は楽だ。とはいえ、、、
子育てと仕事の両立ってのは、物凄く綱渡りな状況なのだ。少なくとも、助けてくれるモノは、この世に何もないのは、凄く実感する。物凄く幸運で手伝ってくれていても、親だって下手すれば、すぐ死んでしまったりボケたり病気になったり、何が起きるかわからない。この「いつなのかが起きるかわからない」というプレッシャーは、経験している人でなければ分からないだろう。僕ら夫婦は、稼ぎもそれなりだし、親だって健在だから、「いまのところ」何もかも回っているように、外側から見えるが、、、そのために、保育園の確保(ほとんどまともに入れないし、私立はバカだかい!)とか、仕事のやりくりとか、、、、信じがたいほどの、努力をしている。毎日日常でテンション保ち続けるのって、物凄いしんどいんだよ?。まじで。・・・・そんなの子供の笑顔が見れる幸せだから、愚痴とか言うなっ!って外側から言うのは簡単だろうけど、その労苦とプレッシャーたるや、凄まじいものがあるんだ。ワークライフバランスとか、鼻で笑ってしまうぜ。この厳しい競争社会で、そんなきれいごとで席が確保できるほど、世の中甘くないぜ。とか、少なくとも、「すみません定時でかえります」なんてやつが、リーダーにはなれないもの。。。。つーか、やだよね、そんなの。仕事人としては。でも、これが家庭のこととなると、もう逃げ道ないんだもの、、、、。
とかとか、そういうのを考えながら、見ていると、もうぐっと来る話でした。