『黎明のアルカナ』 藤間麗著 残念・・・・

黎明のアルカナ 6 (フラワーコミックス)

うーん、、もうちょっといいかなーと思ったが、、、、残念。少なくとも、僕は読むのがしんどくなってきた。たぶん好きな人はいっぱいいると思うし、、、★2は僕にとっては酷評なので、そこまで、、、、とは思うけど、うーん、★3のまぁ読めば面白いよ、とは思えないな、、、、。少なくともぼくには、あまりのマクロの描き方の甘さに、感情移入ができない。1巻の絵柄とか、マクロの設定とか、素晴らしくいいファンタジーの香りがあるんだけど、、、、設定が全部「上滑り」している。。。。。かなり深刻なマクロの問題を抱えている世界観で、動物の体を持つ半獣半人の亜人という設定や、髪の毛の色で格差や差別が強烈な世界、、、その設定や赤毛が差別されているのに王族で赤毛の御姫様、、、などなど、マクロの仕掛けは見事なぐらいなんだが、、、、悪いけれども、作者がとても勉強不足。だって「その設定が持つ意味の深さ」が全然わかっていないんだもの。エンターテイメントであるからにはミクロの設定で、どの王子がかっこいいとか、誰と誰がくっつくとかそういう少女漫画の基本テーマに忠実であるのは、決して悪くはないけど、、、けど、「このテーマ」・・・差別を描く根本に据えているのに、この勉強不足というか、深さの甘さは僕には、ちょっとなー。ちょっと酷評になってしまったけれども、こういった少女漫画や少女小説のテイストからスタートして、究極のレベルまで突き進んだ、須賀しのぶさんの『流血女神伝シリーズ』のような存在を知っているだけに、うーん、、、思っていたのと違ったな、と思ってしまった。絵柄はすごい好きなんだが、、、、。

帝国の娘〈前編〉―流血女神伝 (コバルト文庫)