なぜこの時期に領有権問題がこれほど大事になるのだろうか?

中国や韓国のニュースは、なかなか大変だ。というのは、利害が絡んでいないとか、何も持っていない人は、ただ騒げばいいかもしれないが、同僚も駐在していれば、チームに中国人も韓国人もいる立場にしてみれば、凄い扱いが大変。ビジネスが全部ストップしてしまうからだ。まぁ個人的な立場としては、燃える時は燃えるしかないのだから(人類ってばそういうもの)、時々こういうナショナルな問題が起きるのは織り込んで戦略考える、戦術を対応するしかないよなーと思う今日この頃。あと、こういう危険で微妙な話題が出ると、仲の良い友人の中国人や台湾人、韓国人との関係が試されるので、それはそれでいいかな?って気もします。揺れないと、本当に仲の良い関係にはなれないからねー。良いチャンスと思っていたりする。いいじゃん、話し合うチャンスだよ。仕事も、まーカントリーリスクだしってことで、いいわけきくもん(苦笑)。歴史の流れに逆らえるほど、個々のプロジェクトは、凄い力はないからねー。でも、この時期に中国に駐在している日本人はしんどいよなー。まぁアラブにいっているアメリカ人の方がもっとしんどいとは思うけど。戦略的なレベル(=どうして「いま」になってわざわざざ?)は又にして、今回は戦術的なポイントを概観しておこう。メモメモ。


満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から81年にあたる来週の9月18日がポイントなので、そこまでは中国政府もあまり動かないかもなーとは思いつつ。これほどの暴動は、たぶん珍しいので中国政府としても、コントロールの見極め時が悩ましいところだろう。この辺の共産党の体質や構造は、↓がとても役に立つ。

中国共産党 支配者たちの秘密の世界
中国共産党 支配者たちの秘密の世界

中国政府というか中国のリーダーとしても、このへんの国の作法は、利用できる反面頭の痛いことだろうと思う。自分の国の暴徒を野放しにして外部の勢力に圧力をかける作法は中国では伝統的で、もっとも典型的なのが義和団事件。でもあれが、国を売り、中国を崩壊させ、帝国主義勢力を国に呼び込むことになって中国の歴史上もっとも屈辱的な事件であって、コントロールできればいいができなければ、国を滅ぼすものなんだ、こういうのは。中国のリーダーや知識人であれば、いまの戦術的利用はともかく、戦略的には、絶対苦々しく感じる人も多いはずだ。ああいうのは歴史的に見て恥ずかしいもの。そういう意味では、共産党による一極支配の構造があり、しかも経済面で自由化させているので反動としての取り締まりや思想統制が歪んで厳しくなる構造を持つ中国では、こうしたガス抜き的な統治の作法は、ずっと継続されていくと思う。そういう意味では、周辺国としては、この構造をよく観察してみておかないと対応を誤ると思う。ちなみに、今後北朝鮮が発展していけば、同じ構造になると思う。


さてさて、、、僕は民主党は、日本の自民党一極支配を終わらせたという意味で、日本の歴史に意味があった出来事だと思う。野党にまわった自民党の信じられないレベルの低さを見れば、どっちが運営しても日本は腐って衰退していくのは大きなトレンドとしては避けられないので、どっちも同じであれば、僕は官僚に事実上の権力が集中するいまの日本の政治構造上、政権が交代したことの意味は大きいとおもっている。これは戦略レベルの話。


とはいえ、、、戦術レベルに視点を落としてみよう。


この3年。民主党・・・ようは、これは新世代の政治家(=僕ら新しい世代の民度)ってのは、もう泣くに泣けないくらいレベルが低かった(苦笑)。特にこの中国と韓国が台頭している時期に、外交と防衛のレベルが極端に下がったことは、まぁ『表にあからさまに出てだめぶりを民衆と世界に見せつける』ってのは、カタストロフに行かなければ、僕はそういうものだって思っているので、それでいいとは思うけど(民主主義や官僚システムはそれで動くものなのです)、、、それにしても、ひどかった(苦笑)。まぁ、自信を持って断言するけど、どの政党が、特に自民党が政権にあっても全く対応は変わらなかったと思うよ。いまの総裁選のコメント見ていると、やはり物凄い小粒だなって思うもの。

僕等ビジネスマンは、政治なんか見ていないもの。そういうのに期待しても何も世界は変えられないから。またミクロの個人としても、僕はグローバル競争の中に生きるグローバル市民予備軍として世界を見ているので、もう大企業とか(←これ矛盾だけど(苦笑))国とか信じられないもの。そういうのからどうやってフリーで自分が生き延びるか?ってサバイバルを考える方が、有効だもん。だって、国や大組織や外交なんて変えられないでしょう?個人には。だから、けっこう距離を置いてみている感じなってしまいます。本当は、日本が大好きだし誇りもあるので、何かしなきゃなーとかなんか関われることはとかいろいろ思うけれども、30代働き盛りって、ほんと時間がないのだよ。仕事と家庭と自分で。4極目のコミュニティの人格を育てる時間が、僕等にはない。近代大都市での問題点は、ワークライフバランスの究極のポイントはここなんだけどね。まぁ、ワークライフバランスの概念が、余暇とか残業を削減とか低レベルで考えている人にはわからんだろうなー。


ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉


おっと話がずれた、、、とすると、今回の日本の戦術ですが、、、まぁ僕は深く追っていないのだけれども、尖閣諸島の国有化って、やる必要あったのか?さっぱりわからない。石原さんにやらしときゃよかったんじゃない?。だって実効支配できているんでしょう?。なんで、自国に有利な状況を、動かす必要性があるかさっぱりわからない。ここまでやれば、中国の神経逆なでするし、リアクション帰るのは当然なんだけど、、、、なんかそれに対応する「次の手」が全然ない。ないならするなよ、、、、。しかも、韓国の問題と2方面作戦かよ。。。。韓国も中国と領有権問題があるだから、周辺国は戦うときは味方につけないと、、、。なんか、あーだめなんだなぁ、日本の政治家ってと思う。だってこの民主党の対応って、たぶん石原都知事へのあてつけ?というか、なんというか、国内問題の延長線上で行動しているでしょう。なんかありえないよ、、、。中国は日本なんかなくてもやれるからね。戦争なり、局地的な紛争ぐらい覚悟しないと、なかなか手は打てないんだよ。たぶんその「覚悟」が見えない。まぁ覚悟なんてあってもらったら困るんだけど。ぜんぜんしたたかじゃないよなー。それが、、、情けない。戦争したくなければ、悪魔ごときしたたかさが必要。そして徹底した諜報と戦略的意思決断で勝ること。そういう国を、制度を、民衆を、報道を作ればければ、水は低きに流れて巻き込まれる。まぁ、人類の歴史だけどね。それが。