苦しみと不和に満ちたこの永遠に続く日常を、僕らはどうやって楽しんで生きていくのか?。

スマイルプリキュア!  【Blu-ray】Vol.1

ゆ〜 2012/11/09 21:27
トップ記事と全然関係ないコメントですみません・・・ 

プリキュアの記事、最近書いてませんよね。お忙しいのですか? それとも、もう観るのをやめてしまったのですか? 後者だとしたら、寂しいです・・・


すみませぬ、、、ということで久しぶりに、、、コメントで指摘を受けたんですが、、、いやー毎週、子どもとの儀式みたいなもんで、必ず見ているしメモも取っているんですが、、、昨日も簡単に書いたんですが、ここんとこ忙しさと風邪(家族全員が連鎖で(苦笑))で、記事を書く力が、、、ちなみに、ココロコネクトの記事とか最近の長文記事は、既にずっと前に書いてあったものです。忘れて掲載していない、途中で力尽きた長文記事がたくさんあるので、、、。いやークンフー(=繰り返す修行)は本当に難しいです。。。やっぱり忙しくなると、どうしても自分の好みや癒しや、そういった優先順位が高いものに逃避してしまうので(苦笑)、なかなか継続していくのは難しいです。LDさんとか、ルイさんとか、本当に頭がさがります。凄い人々です。


ただ、最近見ている中では、完全に最初の方でラスボスというかピエーロが復活しかけた23話までのドラマトゥルギーをもう一度繰り返しているだけなので、たしかにエピソード毎のクオリティが高いのでキャラクターの積み上げにはなっているけれども、話が前に進んでいるという印象を、少なくとも大人の僕では思えません。もう少し引いて俯瞰して全体を見てみないといけないので、雑感レベルですが、同じ構造を繰り返している演出の意図が、どうも僕にはまだよくつかめていないので、眺めている感じです。


第23話「ピエーロ復活!プリキュア絶体絶命!」

それを詳しく説明する前に、一つぶっちゃけます。現状のスマイルはみゆき(主人公格。チームの真ん 中)がいなくても成立します。これは物語が始まったときから意識して見ていたんですが、みゆきが物語に とって不可欠な存在だとは思えません。たとえば、ハートキャッチのつぼみは毎回のゲストキャラに対して 深く関わることはありませんでしたが、彼女自身がコンプレックスを持っていることによってそれを克服し ていく示唆がありました。響も同じです。彼女が奏達を信頼して自己肯定していくことで物語が相互理解や 人の出会いと繋がりを形作っていくことが示唆されていました。それに比べるとみゆきは非常に安定してい て、欠損がありません。かといってフレッシュのラブのように不幸な友達に愛の手を差し伸べるということ もしていませんし、出来るほどの資質があるとも思えません。というより、スマイルはそうした物語として 作られていません。


 リーダー不在で、欠損を克服していく物語でもない。ではスマイルはどういう物語なのか。みゆき達5人 は平等で上下関係がありません。言い換えればリーダーがいないからこそ、彼女達はそれぞれ独立した意思 と動機が必要とされるし、そうならざるを得ません。


 スイートは友達を作る(作れる)物語でした。最終決戦の時に「みんな違っていていい」といったように 個人の独立性、相違を認めていた。スマイルはそれを継承しているように思います。友達がいることから始 まって、その友達の価値、存在意義を深掘りしています。その上でそれぞれ自分の頭で考えて重大な決断を 行っている。それを前提にすればみゆきがリーダーぽくないのも逆説的に正しいと言えます。縦ではなく、 横に世界が広がっているからこそ彼女達は独立していなければならないし、それぞれが主役の物語(人生) を生きていることになる。


http://www.geocities.jp/isshuu_a/smileprecure.html#lcn001
第23話「ピエーロ復活!プリキュア絶体絶命!」 六畳半のすごしかた


1-23話までは、日常から非日常へ物語がシフトしていく、そしてそれまで覚悟がなかった彼女たちが覚悟を迫られている緊張感が存在したのですが、さらに同じ構造で日常に戻ると、どうも僕には読み込み方が足りないのか、だれた中だるみを感じてしまいます。同じように危機が音連れても、それは23話の時にも進ませた話だろう、と物語上は、感じてしまいます。1回目の日常から非日常のエピソードのつながら井で主張したかったことは、上記の作品文脈の大きなポイントだと思います。けれども、同じ構造を再度繰り返すのは、、、何かそうはない手がかりを見せてくれないと、何となく見る方に緊張感を持続する気力が失せてしまいます。50話ぐらいある作品では、こういうものなのかな、、、と思いますが・・・。とはいえ、詳細に読み込めていないので、ただ単に風邪で披露しているので、見方が雑になっている可能性も否定できませんが(苦笑)。


たしかに、プリキュアのテーマには、日常で「あきらめてしまう」、どうせ結論はバットエンドなんだよ、というマイナスに立ち向かうことがテーマの文脈として流れているようです。まぁ、まんまですけどね。なので、エピソードの積み上げがすべて、日常の様々な苦しみなどから逃避しようとする意識を、そうではない、と反語する形式の韻が踏まれています。けど、なんというか、そういう日常は、僕には、とっても苦しいだけのような気がして、、、そんな苦しい日常だけを生き続けるのって幸せなのかな?という気がします。もちろん、友達とワイワイ連帯の絆を持ってみる世界は美しく肯定に満ちているので、基本的ににはスマイルプリキュアは、その前提を持っています。けれども、、、、そもそもがそういう日常の人間関係すらも容易に不協和を作り出して、人間の世界はとかく生きづらい。そういう意味では、楽しい気分以上の「美しさ」を、この世界にそれでもとどまるほどの「楽しさ」は、もう一歩な気がするなー。


もちろん昨今の物語構造を非常に集約、先鋭化しているプリキュアシリーズなので、同時代性の「輝く未来を描かない(=未来を担保に今を我慢することの否定)」が前提にされているので、みんなが共通に向かう巨大な「未来」や「目的」が設定されていません。ともすれば、幼児向けの基本である敵と味方を分けて闘うことすらも、善悪二元論がきわまり悪が絶対悪化するという、ドラマトゥルギー上の「その先」を見越して、禁じ手としてその方面へ滑り出すの求めています。なので、寸止め的な、何かが止まった印象を、、、僕のような団塊の世代Jrは、まだ高度成長やバブルの残り香を知っている過渡期の世代なので、何となく感じてしまいます。わくわくするような未来の変化や高度成長がなくとも、それでも、この苦しく不和と諍いに満ちた世界の日常を生き抜く、楽しさや美しさとは何か?という意味では、もう一歩、何かが足りない気がする。・・・・・それはんなだろうか?。


とかとかです。