『今日のユイコさん』 秀河 憲伸著  めんどくさい子ほどかわいいってことですよね

今日のユイコさん(1) (アフタヌーンKC)


評価:★★★☆星3つ半
(僕的主観:★★★★★5つ)


今日のユイコさん』、すごい好きです。


見ていて思ったのですが、めんどくさい子って、付き合うのどう思いますか?ってこと。


僕は社会人になってからは、とても器用に人と器合うようになっているので、付き合ってめんどくさい人や、自分にとってメリットがなければ、さらっと、回避して付き合わないようにします。そういう人たちは、感情的にめんどくさいので、出会わないか、出会った瞬間にフェイドアウトすることが得策だからです。だいたいそういうやつらはろくなもんじゃないので、付き合うだけ人生の無駄、、、。


と、割り切りたいところなのですが、、、、人生というのは、いろいろあって、たとえば、めんどくさい女の子(女性ならば男性でもいいです。異性というか、好きな人と定義すればいい)とつきあうとするじゃないですか、、、、。


このユイコさんって、どうみても、物凄いめんどくさいですよね。感情表現はアンバランスでわかりにくいし、人付き合いとかそういう意味でも器用でもないし、トモヤくんにとって付き合っても、なんの得もないし、めんどくさいだけです、、、、、


って思います?これ読んで???


ユイコさん、たしかにめんどくさい子だけど、なにこの子めっちゃかわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい


って、思いますよね?(笑)。


つい意地はって嘘ついちゃって、そのあと、物凄い後悔してご免トモヤって、物凄い勇気を振り絞って(その程度のことでそんなにエネルギーかけてたら自分も周りもホントは疲れてしんどいはずですが・・・・)、、、、って、見ていて腰が抜けるほどかわいいです(笑)。



絵柄も、釣り目で、きつそうに描かれていて、けっしてかわいい感じで造形されているわけでもないですよね。



でも、マジで、やっばいほどかわいいっす(笑)。


ようはねー、あんまり決まったルールってないってことですよねー。自分が好きになって、関係性がうまくフィットすると、めんどくさい子ほど、最高に可愛かったりするんですよ。それももう破壊的に。人間関係ってのは、すべて個別性なので、個別性が上手く繋がると、めんどくささこそが、素晴らしさになって、それが豊かさになって、、、と、本当に人間の世界って不思議なものです。


個人的な話ですが、僕の奥さんって、あんまり笑わない人なんですよね。クールな人なので。いつも、もっと笑いかけてほしいなーーーとか言うと、うざいっていわれるだけなんで、とってもさびしいのですが、、、、じゃあ、これが不満かっていうと、なかなか微妙でねぇ。いつも、笑ってくれないって、愚痴をこぼしているんですが、、、、その代わりに、時々ふと漏れる笑顔が、最高に可愛かったりして、感動するですよねー。だって、作り笑いじゃないのが、非常によくヴィヴィッドにわかる。それに、なんで笑顔をくれないのと愚痴ると、、、うざいといいながらも、、なんか、やっぱり笑ったほうがいいのかな、、、いやでも、あんまりうまくできないし、、、みたいな感じで、すねるのが、、、いやもー可愛くてねー(笑)。

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僕は、岡野史佳さんの大ファンで、、、高校生や中学生の頃、本当にむさぼるように何度も読んだのですが、僕は、基本的に、妹大好き人間で、妹キャラにのみに反応するレーダーで生きている人なのですが、高校生の時に、ドキリとして忘れられないのが、この作品の主人公の瀬川るりちゃんが最初に好きだった人(=三島天志(テンちゃん))の彼女カナコさんなんですね。主人公の先輩の元彼女なんですが、、、、読んでいても、テンちゃんがなぜこの人をそんなに引きづるのか(別れてしまっている)わかんなかったんですよ。しかも、年上(主人公から見て)だし、お姉さん的なキャラで、いまであればツンデレの類型が登場しているので、おおこれはかなりのこわもてツンばかりキャラだな!とかわかるんですが、当時はわからなかったんですよ。。。。なので、なんだこのカナコって??と思っていました。けどね、、、テンちゃんとのエピソードが積み重ねられていくうちに、あれ、、、この人、、、めんどくさいけど、かわいいかも、、と思っているところで、ある時、カナコさんがテンちゃんい笑いかけるシーンが描かれたんですね、。


腰が抜けましたね。


なに、、、この、クールでなかなか感情を見せない人の、笑顔って、、、こんなに破壊的なの???って。主人公のルリちゃんは、感情表現豊かで、いつも笑っている元気な女の子だったので、その落差に、、、、僕はやられました。いま思うと、高校の時に先輩と付き合うようになったのは、、、この笑顔を見たせいかもしれません(笑)。僕は妹的位置づけの年下キャラが常に好きなはずなので。まぁ、僕は漫画の世界と現実が、凄くごっちゃというかリンクしている人なので、そうなんだろうなーて思い出しました。


ツンデレという類型ではないですね。なんというか、類型で記号で描く字はかなり過ぎている気がします。ユイコさん。


3巻のp66(キンドル版です)のスキンシップ(キスとか)なんてねだるのはけがらわしい!みたいなことを周りが言っていいるので恥ずかしくなってトモヤに言ってしまったユイコさんに、トモヤが、ユイコさんを傷つけていたんだと思って泣いてごめんね、というのを見て、おろおろして、、、トモヤが日曜日に自分と遊びに行くデートプランの本を一生懸命探してくれたのを見つけて、、、物凄いショックを受けて、、、トモヤに走り寄って、、、



「本当は・・・・・・そんな・・・・・・・・・・嫌じゃないの・・・・・・・・嘘ついてごめんなさい・・・・・・・・・・・・」



このシーンの積み上げとか、、、まじで悶えるほどかわいかっただけではなく、ああ、この感情表現が下手です素直じゃない子が、こんな風にすぐ謝れるのは(最初は全然できなかった)ほんとうのほんとうにトモヤが好きになっているんだな、、、とほんとに、ぐっときます。いやーいい感じの恋愛ものです。もうこのシーンとか、悶えて、空飛びそうでした。


これ、素晴らしいです。アニメで見たいなー。12話しぐらいで、すっごい秀作でつくれそう。声で聞きたいよ、、、ユイコさんとトモヤくん。


おおっ、これも王道の恋愛モノですね。まったくハーレムになる要素すらありゃしねぇ。


一途というよりは、周りが見えていない。お互いしか(笑)。


今日のユイコさん(3) (アフタヌーンKC)