評価:★★★☆3つ半
(僕的主観:★★★☆3つ半)
艦これ。
吹雪ちゃんがかわいかった。
以上。
基本的に、Youtubeで話したので、メモ程度に(笑)。
■マクロのSFとしての解決が語られないのでは、やっぱり物語として力不足に感じてしまう
評価としては、普通、になってしまうんだよね。素晴らしい出来で、丁寧に作られているので、文句は言えないレベルんなんだけど、あえてもう一段無理やりいうと、結局、「この世界がどうしてできたか?」とか、そういうSFとしての謎解きが、ないなぁ、、と思ってしまって、もう一度見たい、とは感じないんだよなぁ。吹雪ちゃんかわいいんだけど。「なんでこの世界はこうなのか?」に脚本構造上、踏み込むのは難しそうなので、劇場版(まだ見てない)けど、「そこ」まではいきそうもないなぁ、、、と感じるので、やっぱり★三つ。
■無償の愛と新世界系の文脈で語るべきか?
ちなみに、2015年のこの時期だと、日常系・空気系・無菌系の脚本か、新世界系(極めて厳しい現実のなかで苦しみ敗北していくことを描くことでリアルを実感させる)の両極端に分かれている傾向があった中で、このテーマの背後にある「この突然死があるような、何も報われない苦しい現実の世界で、それでも生きる意味はあるんですか?」「どうすれば生きていけるんですか?」という構造的な問題意識に、ストレートに答えた、たつき監督の『けものフレンズ』が、この分裂する物語の類型に対する答えを、はっきり出していて、、、、その凄みからすると、どうしても、安定した折衷案をとったな、と感じてしまう。やっぱり、あの「答え」を知っていると、こうしたほのぼの日常と、現実の苦しさを感じさせる非日常のバランスをとりすぎていると、、うーんと思ってしまう。とはいえ、振り切れる、極端なものにするのは、それはそれで大失敗の可能性が高いので、難しいとは思うんだよね。
■二次創作的なものは極端によっているほうが面白く見せる。
ちなみに、その時の話、下記のラジオでしています。このラジオ、会心のできなので、けものフレンズとともに、ぜひ。
物語三昧ラジオ/けものフレンズと新世界 2017/06/02
youtubeで話したように、文脈がわかっている物語と、そうでない物語のラインで語るべきか、、、その場合は、面白くなかったという言い方になってしまう。それとも、元の題材があるものを物語として再構成する場合には、どうしても平均値にうまくまとめざるを得ないので、そのラインからはすごくよくできているというべきか。。。。この辺りの「言い方」というのは、凄い難しいと思うんですよ。なんというか、感想みたいなことを特別に出して言おうすると、どうしてもエッジの効いたところを出そうとしてしまう。僕の文脈でいうと、僕の勝手に設定した文脈との関連性になるんですが、、、だからといって、その見方が正しいとまでは言えないと思うんですよねぇ。「そこまで」の強い文脈関連性があるかどうかはこの作品だと微妙なところ。実際のところ、「吹雪ちゃんの成長物語」として、出来はいい。
1)マクロのSF設定には答えきっていないが、でも多分劇場版につなげる形で、なぜ深海凄艦が出てくるのか?(多分普通に見ていれば、あれって艦娘の生まれ変わり?と思うと思う)という設定はちゃんと考えているし、2)如月が轟沈によって、コメディタッチなほほんとした日常の中に、非日常をバランスよく配分していて物語のドラマを絞めているし、3)空気系・日常系・無菌系的な面白さで、キャラクターをかわいさいっぱいに描けていて、それぞれにバランスよく出番も配置している、そして、もう一度まとめると、全体的に吹雪ちゃんの成長にフォーカスしていて物語がぶれていないシンプルな分かりやすさはm、本当によく考えて、マーケティングにもきれいに要望を見たいしていて、破綻も全くない。はっきり言って、素晴らしい手腕だと思う。これだけの仕事をした関係者は、大したもんだと思う。。。
でも、物足りない、と思ってしまうのは、要求のしすぎかもしれない、とは思う。たぶん十分にビジネスとしても、ファンの思いにも、答えていると思う。なら、なにがだめなんだ?という気もする。。。。けものフレンズのたつき監督のような、凄まじい傑作に出会えることは、そんないつでもあることでもないのだから。
ちなみに、ストライクウィッチーズが、まさに「主人公の成長物語」にして、日常と非日常の配分を良くバランスさせて、まとめるというシナリオの典型だろうと思うんですよね。宮藤芳佳だっけけか?主人公の成長物語になっていて、基本的には戦争をしているので、いつ死ぬかわからないという成長のドラマトゥルギーが展開していく中で、そこで得出会う仲間との日常が、いわゆる日常もの的な、女の子同士のきゃははウフフという感じなっている。とてもウェルメイド。いやはや、、、このパターンを最も最初に洗練させたやつじゃないかなーと思います。
ちなみに、ストライクウィッチーズの時も、LDさんと、とても議論になったのは、主人公が死ぬんだろうかどうか?ということ。
というのは、戦争をしているような現実で、「どこまで」ドラマを進めるか?、つまり物語を深刻に持っていくか?は、あきらかに、主人公、もしくはそれに準じる人がどれだけ死ぬか、ではかれてしまう、、、、。かといって、物語のエンターテイメント性は、日常系(女の子同士がストレスなく仲良くしている姿を見たい)ということと、ハッピーエンド(ちゃんと努力が報われる、誰も死なないでほしい)にしてほしいという構造的なエンターテイメントの圧力がある。これを逸脱してしまうと、そもそも人気がなくなってしまう。
この「主人公、もしくは主人公に近いキャラクターの死」を描くことで、安逸な日常系的な世界をブレイクスルーしたいというのが、新世界系やLDさんのいうところの「女の子をひどい目に合わせる系」というやつなんだ・・・・。ぱっと思いつくのは、まどか☆マギカとこれ。
ああ、そうかこの構造比較は、下の話につながるんだ。。。
というような「見方」を常にしているんだなーと、メモしたりしゃべっていて、やっとなんとなくわかってきた。。。自分でも、いろいろしゃべっていて、つながっていないことが、だらだらアウトプットしていると、つながってくる。
■アイドルマスターの主人公の成長物語と、構造がそっくり、なのに、、、、
こういう二次創作系のアニメ化で、見事なやつはアイドルマスター。LDさんがいってたけど、まさに。アイマスのアニメは、そういう意味では、すべてをマーケティング的なバランスで「まとめている」というにもかかわらず、突き抜けることができたのは、、、、愛ゆえかもしれない(笑)。これは、天海春香ちゃんのもつ、僕には「すべてが平均(笑)」にみえるのと、しかも「みんな仲良く」なんて言うことを、競争社会で、きれいごとを真剣に信じていると、どれだけ深刻になるか(笑)、みたいなことを、監督がぎりぎりまで追い詰めたからこそ突き抜けられたんだよなぁ、、、と。あの設定から、極端に全く逸脱しないでバランスよく描いて、それで「あそこまで」到達できたのは、さすが、としか言いようがない。。。。
とかとか、今後の、考えのメモ的に。いろいろいっているけど、結局、自分ここにあげた全作品全部何回かは見ているから、めちゃ好きなんだなー(笑)。あーやっぱりアニメっていいなー。