松下PDP、10月以降「請負」の一部を直接雇用http://www.asahi.com/special/060801/TKY200608020483.html
松下PDP、10月以降「請負」の一部を直接雇用
2006年08月03日06時07分
偽装請負で行政指導されるなど請負契約をめぐるさまざまな問題が指摘されていた松下プラズマディスプレイ(MPDP)は10月以降、同社工場で働く請負労働者の一部を直接雇用に切り替える方針を決めた。規模は360人前後で全請負労働者の2割。身分は契約社員と正社員で、現在働く請負労働者から選ぶほか、新規採用も行う。
同社の森田研社長が2日、朝日新聞社のインタビューに応じ、明らかにした。契約社員と正社員の割合は「現時点で未定」という。
松下電器産業のプラズマテレビをつくるMPDPの茨木、尼崎両工場では約1800人の請負労働者が働く。直接雇用の対象は、高度な技術を要するパネル製造部門の労働者が中心。本人に打診し、在籍する請負会社の同意を得た上で順次雇い入れる。並行して契約社員や正社員を新規に求人し、1年をめどに、請負全体の2割を直接雇用に切り替える。
現在、MPDPが直接採用している正社員はおらず、松下本体から社員が出向していた。今後、MPDPが独自の給与体系をつくるが、給与水準は松下本社の社員より下回る。契約社員の雇用期間は「1〜3年間」(森田社長)。
MPDPは05年7月、請負労働者に違法な指揮命令をする「偽装請負」で大阪労働局の是正指導を受けた。いったん請負を派遣契約に変えたが、今年5月、請負に戻すと同時に指揮命令役だった現場の松下社員を丸ごと請負会社に出向させた。違法な指揮命令の回避策との指摘もあったが、森田社長は「直接雇用に切り替えるまでの措置でやむを得なかった」と述べ、10月以降に順次出向を解除し、1年以内にもとの状態に戻すという。
尼崎工場では兵庫県から2億円以上の雇用補助金を受け取った後、補助対象外の請負に切り替えていた。補助金について森田社長は「県が申請時にいいと判断している」と述べ、返還の意思がないことを明らかにした。
これ、興味深い問題ですよね。というのは、いま、中国とか外部に出て行った日本のメーカーは、日本に戻ってきている傾向があります。それは、理由は簡単で、人件費はどんどんどこにいても上がってしまうので、グローバルな人件費や教育をカバーしたり、ロジスティクスを考えると、見合わないからなんですね。また原料費などの根本のLawmaterialsは、石油をはじめにどんどん上昇基調です。それに、新製品の投入には消費者立地が重要なのです。
が、、、それでも、価格がどんどん下がるのは、電化製品などのコモディティ製品の宿命なんです。
そうすると、もちろんコスト競争は、グローバル基準で行われているんですね。
日本電産の永守社長のセリフ「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」というのも、経営者視点、いや言い換えればマクロの経済環境では、非常に正しいのです。だって、日本人の高い人件費を・・・それが非正規雇用であってすら競争的には厳しいのです。あの、会社がダメになれば、そもそも雇用が生まれる工場などが日本に誘致されないし、されたとしても、競争で打ち負かされてしまいます。これって、ウィンプとマッチョの議論の対立ととても似ている構造を持っています。
「休みたいなら辞めろ」発言は暴論?正論? ネットで波紋広がる
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080427-00000002-jct-soci
「休みたいなら辞めろ」発言は言語道断! 連合会長、日本電産社長を批判
とはいえね、
高木会長は、「仕事と生活の両立」を指す「ワーク・ライフ・バランス」の必要性を強調する中で、反面教師として日本電産社長の発言に言及。「休みたければ辞めればいい」発言については「この会社の時間外・休日労働の実態を調べてみたい」とした上で、「休日返上で働くから成長できる」との発言に対しては
「まさに言語道断。労働基準法という法律があることを、また、労働基準法が雇用主に何を求めていると思っているのか、どのように認識されているのか。ぜひ問いただしてみないといけない、そんな怒りの思いを持って、この日本電産のニュースを聞いたところであります」
と憤りをあらわにした。
というのも、非常によくわかる。ワーキングプアやニートの問題・・・・非正規雇用の問題は、これら日本の人材教育も含めた100年の戦略に関係する問題で、なかなか難しい。まぁ僕は、大企業の正規雇用を守る既得権益になり下がった日本のレイバーユニオンやこういった政治勢力を信用はまったくしないのですが、それでも、日本で唯一移民と非正規雇用の部分を政治的に動かせる勢力はかっらで、彼らが馬鹿であったもらっては困るのでう…その辺は難しいですね。もちろん優秀な為政者がいれば何とかなるん問題ですが、それでは民度が下がる一方だもの。
「休みたいなら辞めろ」発言は暴論?正論? ネットで波紋広がる
4月27日18時5分配信 J-CASTニュース
連合の高木会長は永守社長の発言を「言語道断」と批判した
「休みたいならば辞めればいい」――。そう会見で述べたとされる日本電産の永守重信社長の発言への反響が広がっている。連合会長がメーデーで非難したのに続き、ネットでも永守発言に対して多くの「意見表明」がされた。批判が多いが、なかには「正論を言ってくれた」と支持する声もある。
■「会社が儲かればなんでもありなのか?」
永守社長は2008年4月23日の記者会見で「休みたいならば辞めればよい」と発言したと報じられた。
「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」
と述べたとされている(asahi.com 2008年04月23日)。
その後、連合(日本労働組合総連合会)の高木剛会長が4月26日のメーデー中央大会で、この発言を「言語道断」と激しく批判。J-CASTニュースが報じたところ、同ニュースやYahoo!ニュース、livedoorニュースなどのコメント欄や個人のブログ、掲示板に、たくさんの読者の意見や感想が書き込まれた。その多くは、永守発言への批判的なコメントだ。
「IT関連で働いています。会社でかなりの残業をやらされて過労死に追い詰められた同僚のことを思い出しました。このような発言は許せないですね。会社が儲かればなんでもありな会社なんですか?」(Yahoo!コメント)
「『休みたいなら辞めろ』って酷い。そりゃ、仕事もろくにしないで休みまくってる人もいるんだろうけど、言い方ってあるでしょ。うちの叔父さんはほぼ休みない状態で働いて髪真っ白になったし(まだ30代)、お父さんは前の会社の社長が無能なせいで働き詰めで欝(うつ)にまでなった」(モバゲータウン日記)
「武田鉄矢の『こら、鉄矢』って曲でお母さんが『休みたいと思えば死ね』なんて言っているけどあれは肉親だから許される事。会社がいくら親近感ある存在だろうがこう言う言語は、反発招くだろうな。と言うものの休みを取りたくてもなかなか出来ない現状だけど」(livedoorコメント)
「だいぶ昔になるけど、ウチの会社でも『年休を取ったら余剰人員と見なす』って言ってた管理職がいた。当然、部下からは嫌われまくりで、定年で辞めるとき、部下は全員無視してお祝いもなにもしなかった」(J-CASTコメント)
■「こういう気持ちでなければ中小企業はつぶれてしまう」
このようにそれぞれの体験にもとづく批判が多数寄せられた一方で、数は少ないが、永守社長の発言に賛成する意見もあった。中小企業の経営者としての立場から「休みたくても休めない現実」を訴えるものや、「倒産するよりはマシ」と考える意見など、さまざまだ。
「この発言の何がいけないんでしょう?実際中小企業はこういう気持ちで一致団結してやってなければつぶれますよ。この発言を批判できる人間は公務員かあるいは庶民の生活を知らないゴールデンウィークには高い金払って海外旅行にいける大企業の人間だけですよ」(Yahoo!コメント)
「休み休みって、ただ単にラクしたいだけだろ! 俺は将来、独立する為に今は頑張って働いてるよ。月180時間の残業だぜ。有給を全消化するヤツには仕事で絶対負けない」(Yahoo!コメント)
「日本電産の社長がいるおかげでどれだけ倒産しかけた企業の『正社員』とその家族の人生が豊かなものになっているかを考えて欲しいものだと思います。倒産した社員(=非労働組合員)のためにどれだけ高木委員長が頑張ってきたのか知りませんが、少なくても日本電産の方が税収に結びつく成果を上げてきた以上、批判は慎むべきたと思います」(J-CASTコメント)
■「オバマ大統領候補はしっかりと休暇をとっている」
バブル経済末期の約20年前、「24時間、戦えますか?」とビジネスマンを鼓舞するCMが流行した。永守社長の発言はあのリゲインのCMの歌を思い出させるが、週休二日制が定着した今では、「24時間働く」のは時代遅れということなのかもしれない。
ゴールデンウィークが始まり、海外へ旅行に出かける人たちのニュースがテレビで流れる。その一方で、ネットのニュースを見てコメントを書き込む人もいれば、パソコンに向かって仕事をしている人もいる。
同じく、「この連休中も仕事をしている」という弁護士の落合洋司さんはブログで次のように書いている。
「私自身は、社会に出た後、現在に至るまで、この社長発言のような感覚で生きてきている(適度に休んではいますが)ので、言っていることはよくわかりますが、そういった姿勢、やる気というものと、経営管理の立場での在り方というものは、やはり、きちんと区別し切り分けて進めないといけない、ということではないかと思います。
日本人(特に、やり手と呼ばれるような人々)の根底に流れている、こういった感覚が、過労死にもつながるような過重労働を生み、日本各地で様々な不幸を生み出している、という面も、見逃すべきではないでしょう。
先日、ニュースを見ていて、アメリカ大統領候補のオバマ氏が、激しい選挙戦の中、しっかりと休暇をとり家族と何日かを過ごした、ということを知り驚きましたが、そういったことが当然のこととされるような、より成熟した社会を、日本も、そして私自身(連休でも働いている)も、目指さなければならない、ということなのかもしれません」