これでマクロの構造は出そろった!



とはいえマクロ構造はほぼこれで確定だと思います。



by GiGiさん漫研チャットより

昨日、漫研のチャットでGiGiさんのコメントを読んでいて上記の文章に出会った。なかなか、興味深い発言で、彼はことさら意識しているわけではないのだと思うのであるが、これって「読み」の「手法」のことを言っているんだよね。ここの常連メンバーのリテラシーというか、マンガやアニメの類型などを分析するその執拗さと鋭さにはいつも感心するのですが、一つ一つ、丁寧に、その物語が持つマクロ構造を丁寧に分解しながら主人公の気持ちや作者の意図したところを分析していく。いや、僕は思い込みを分投げて幻想に幻想を重ねて、それを多層に組み上げて現実を理解しようとする癖があるのに比較すると、ここのメンバーの事実を積み上げる精確さには、感心する。まぁ主催者の性格の反映なんでしょうけれどもね。


こういう、マクロ環境を淡々と丁寧に分析することって、なかなかできないし、マクロを賢しらに分析することは、その物語自体の訴えたいもの本質やその制限ある立場に置かれた主人公の等身大の気持ちというものへの共感やシンパシーを失わせてしまうものだ。実際に、僕は、コードギアスをいつも分析しているのですが、これは素直に主人公や好きなキャラクターに共振するために、「ほんとうのところどんなマクロ環境に制限された世界に生きているのか?」ということを、ちゃんと理解したいからだ。けど、マクロ環境を分析するといういことは、同時にミクロを無視することでもあって、ときどき分析系ブログでも評論でもなんでもいいのだが、そういった文章を読むと、賢しらに難しいことを書いていることが多い。


でもそれって、ほんとはそんなに意味あることかな?って思う。うーむこのいい方は違うなぁ。というか、いい方が難しいなぁ、、、それってたとえば、ルルーシュがどんな思いを抱いて苦しんでいるか?、世界帝国の皇帝として君臨するシャルルゥがどんな気持ちを抱いて世界を眺めているか?、父親を殺さなければいけないと思った枢スザクという少年がどんな気持ちだったか、、、母親を目の前で殺されたナナリーという女の子が、なにを信じて生きているか?そういうことを、ちゃんと真の意味で体感できるかって、、、それが、真の意味で物語を楽しむってことじゃないのかなぁ、と思う。いや、マクロの構造を理解する、異質なもののセンスオブワンダーを感じるという「楽しみ方」もあるとは思うけど、僕にとって、自分の生きる生き方のモデルというか、そんな生き方もあったのか?という追体験のために物語を読んでいる感じが強いので、マクロの分析を、がーっと書いていると、、、、僕もうざいくらいに賢しらにわかったふうなことを書くけど(本当はわかっていないからこそ言葉を重ねて分析して、真実にたどり着こうとしているんだが・・・)それって、あまりかいていると、満足感がない。書いているのでは、一番、昨今で、気持ちよかったのは、グレンラガンだなー。あれは、マクロの謎解きよりも、主観性の移ろいを凄く重視していることと、僕がちょっと物凄い上向きにテンパっていた(って、いつもか・・・笑)時期だったんで、なんというか、「感情移入」が強烈に起きていて、それを複雑に読み解く必要がないものだったから起きたんだろうなー。ああいう透明な感じを、コードギアスなんかの複雑な世界で、感じたくて、がんばって言葉を重ねているのかもしれない。


これって、、、、僕は、「人の動機」にとても興味があるんですが、結局、アニメや小説、映画の世界で主人公の医師や気持ちをより深く理解するためにマクロ環境を読み解く、、、ということは、僕にとって、リアルに生きる自分や友人や周りに人たちを理解し、理解されようとすることと同一の行為なんだろうと思う。このブログと同じくらい、シゴトに関しても実は手帳やレポートを書くんだが、、、同じことだ。市場構造や組織のマクロを分析していけば、そこにいる人間の意志と動機が見えてくるんだ。そういうもので、レアなもの見た時に、僕は限りなく感動する。こんな無意味な世界にも、ほら、こんなに、人間は凄いんだって。そういう「ほんもの」を見るたびに、世界の美しさに感動して、生きていく勇気をもらえるような気がする。なんというか、物語の中の人格も、それが物語としてちゃんと成立して「一つの世界」を形成している時に、やっぱり同じように同じ人間と感じられるときがあって、そういうに感動するのと、現実と、僕にとっては同じような気がする。


・・・うーん、何が言いたいのだろう?自分でも意味不明だ(苦笑)。なんというか、人間って、凄いよなぁ、とか思うのですよ。でも、その凄さを理解するのは、凄く難しい。内面は、目には見えないのだから。だから、見えないものを見えるようにして引き出したい、といつも願うのかもしれない。だから馬鹿みたいに無駄にいつも僕は言葉を重ねる。なぜだろうか?それはもうよくわからないのだg。。。。でも、いいのだ、それで人生楽しいのだから。