『ぼく、オタリーマン。4』  サラリーマンの孤独ってやつを、かなり痛切に感じるんですけど

ぼく、オタリーマン。4

うーん、、、前の巻を読んでみないと、何とも言い難いが・・・これ一冊では、大判で買うほどではなぁ、、、とは思う。コンセプトも内容もとても面白かったが、値段があっていない気がするので、、、。ちなみに、このヨシナリという人、とてもナイーブな人なんだな、、、と思う。内向的でナイーブで、それで自活している人の寂しさが、もうひしひしと伝わってくる(笑)。これ、WEBマンガで毎日更新とかだったら、凄い面白いし注目集めるはずだと思うよ。うん。この値段とサイズで4巻も出ているのは少し驚きだが、、、、コストパフォーマンスという意味で、、、けど、うん、なんとなくわかるよ。著者の人間性がとてもいいもの。

それにしても、サラリーマンの孤独ってやつを、かなり痛切に感じるんですけど、これ(苦笑)。


そういう意味では、スカスカな漫画だけど、コアが深いねぇ、と思う。


・・・いまはブログがあるし、妻もいるからいいけど、自分の趣味とかプライヴェートの会話がゼロになっちゃうんだよね。リーマンの20代って。いや会社の同期とか友達とかいろいろいることはいるんだけれども、たとえばヲタク趣味っていまはメジャーに見えるけど、会社で公にする会話じゃーないじゃない?。偏見だってゼロではないから、わざわざ公言もしないじゃないですか。そもそも僕的な感覚では会社関係でプライヴェートをしゃべれる人は、かなり魅力があるか、社内でもちゃんといばをが確保できている強い立場の人ですよ。ナイーブなタイプとか、外向的な交渉力がない人が、わざわざマイナーな趣味を語る必要はないもの。友人も同年齢は、忙しくてすぐ時間がなくなるんだよ、、、遊べるのは、最初の1年間がぐらい。よほどの大親友でもなかなか時間は合わなくなるよ。結婚なんぞしよーものなら音信不通さ。


・・・とすると、一番時間が一致する会社関係の人との飲みでは、仕事の話とかがメインになってしまうんだよね。つまり、自分の個人的な「しゃべりたいこと」が一切しゃべれない状態になってしまう。これってねーーーすごくさびしいんだよねぇ。。。あのねー会社3年ぐらい務めてくると、この壮絶な孤独ってわかるよぉ。ぜったい。合コンとか飲み会とか、彼女のとっかえひっかえとか、そういうきらびやかなやつでは、絶対にいやせないから。・・・・って、本人が「物凄くさびしい」ってことに全く気付かないくらいさびしい(笑)。


僕は、入社最初の3年間ぐらい、まったくプライヴェートゼロになったんだけど、時々呆然と日曜日に(休日のどっちかは出勤が普通)「俺、、、何してるんだろう?」と昼過ぎて起きだして、コンビニ弁当とか食べて、独り言呟いていましたよ(苦笑)。・・・・いま思うと合コン三昧で、バーとかクラブに入り浸りで、人生で一番もてた時期だったたし、彼女もいて(って数カ月ですぐ変わってたけど・・・)、仕事関係の同じくらいの年齢のやつとのみまくりで・・・仕事も物凄い量をこなしていたんだけれども・・・いやつまり凄い上昇機運な感じだったんだけど、、、、あんな壮絶な孤独に二度と戻りたくねぇ!と思うなぁ・・・・やっぱねー人は、自分の本音とか本気の奥底の部分をシェアできる友人との時間をどれだけ持っているだけが、心の安定をもたらすんですよ。ブログとこの関係の友人と妻をとってしまったら、僕、人生さびしくて泣いちゃうもの(笑)。当時の何億倍も、時間ない中でブログを書いたり、その友人と電話したりするだけで、心癒されるもの、マジで。そういうのは年収の高さや、肩書きや、仕事では購えないんですよ。仕事も昔に比べれば地位も年収あがったけど、そういうのはしょせん「機能」でいくらでも変わりはいるからねー。それについて誇りも自身もあるけれども、なんというか依存できるほどのものじゃないあない。仕事はどんなに凄いことも「一人ではできない」と、やれはやるほど痛切に感じるんで、そうすると「俺様が凄い!」なんてバカな発想にはならないんだよ。ちゃんとチームでやるようになれば、絶対そう感じるはず。そうすると、よくいえば、「素晴らしい仲間と顧客に恵まれて」という言い方になるけれども、裏返すと「しょせんそういうのへの気配りと関係維持のキープで心すり減らす毎日」ともい得て、それはたぶんどっちも正しい。どっちで表現するかは、その人の「視点」に過ぎないのだもの。


もちろん、一番いいのは、バランスであって、シゴトやプライベートやいろいろなものをバランスよく育てて、どれにも極端に依存してしまわないように人生をデザインすることが肝要。幸せになる秘訣はそれだと思う・・・。すべては相対的なだもの、あまり絶対的にコミットはしないで、バランスよく維持する・・・・ただし、すべてには「ここ一番!」という時があって、そういう時は、すべてをストップして、仕事だったら仕事に打ち込まないとレベルが上げることができない場合がある・・・もう絶対的な妥協のないコミット。。。。そういうことの見極めをしながらやっていくと、人生は強い基盤を持つようになっていく。


手持ちの初期のアイテムやそういった「基盤」がない状態では、「仕事と私どっちを選ぶの?」と聞かれるとパニックになるしかない。けれで、10年とか長いタームで準備していくと、これが「どっちも愛してるぜ!」というような少年漫画でいうような不可能なテンションで物事を解決することが何とかできるようになっていくものなんだ、と僕は思う。うん、人間大事なのはバランスと長期的な視野だよ。人生という名の戦場を、将軍として戦略を持って生きていけ(By中沢新一)。だな。