『本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません』 香月美夜著 読んでいて、ほっっっと幸せな気持ちになります。

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」

本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜』 香月 美夜著  対等な目線感覚が、異世界転生のチートさの臭みを消去する
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20140719/p1

本になったんですね。絵がついてうれしいです。とにかく読んでいて本当に幸せな気持ちになります。なろうでは、毎日更新なので、毎日一つ読むのがここ何か月もの習慣です。ものたりなくて、何度か読み返しましたが、それでも(苦笑)。いやーなんか読んでてほわほわする。実はけっこう過酷なことや過酷な世界観をよくわかっている描写が随所に深く描かれているのですが、なんか、読んでて幸せな気持ちになるんだよねー。なんでだろう。不思議だ。というか、、、現実の酷薄さが深くビルトインされているけれども、それに絶望して生きる気力を失ったり逆恨みするでもなく、激しいルサンチマンを抱いて戦い成長するのでもなく、淡々としているところが、なんか凄いいいんだよねー。結局、内発性から生まれる根拠のない目的が淡々と自分の内面にセットされている人生というのは、これほど豊かなのかってことなんだろうと思うなー。マインって、ほんと、本が好きなだけなんだもの(笑)。もちろん異世界ファンタジーの技術格差を利用した植民地視差って僕は読んでいるけれど、そういった俺ツェ〜系的なカタルシスである、技術を最初から、組織を最初から作り上げて再現する面白さってのはあると思うんだが、そこがこれほどじわっと渋味で面白いのは、やっぱり、現実が凄い過酷というか、そんな簡単じゃないからだよね。読み直してみると、この世界の貴族の平民の身分差ってのは、他のファンタジーでもないくらい厳しく設定されていて、平民なんか嬲り殺されても何も言う権利がないんだよね。実際、最初にその暴力のさらされるシーンは、読み直しても、容赦ねぇなって思う。けど、彼女を守るものがったくさんあるのは、彼女の生きてきた実績が運よく繋がっている部分があって、その辺は、なんというか、人生だなぁーって思うんだよ。うん。まぁ、とにかくこの物語、大好きです。ずっとずっとここのところ読み続けています。読んでも読んでもなくならないくらい量も半端なく多いしね(笑)。読み返すと、凄い時間かかるよ。。。。。。個人的にこれだけ長く描くということは、、、もう少しあと数年したらラブコメ的なものだって視野に入るよね、、、そろそろ適齢期に向かっているし。そういうの描くのだろうか?とか、それだけでもドキドキしてしまいます。・・・・これだけ長くだらだら(ではないんだけど)書いていて、それでも全然飽きさせないし、わくわくさせるって、、、、物語の力だよなぁ、作者凄いです。人を選ぶ部分があるの文句なしに星5ではならないんですが、、、、個人的には、星5級の物語です。まだ終わっていないのが、最終判断保留というところかな。まぁ、ここまで楽しませてもらえたのだけで、最高だけどね。

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘II」