辻村深月

『少女不十分』 西尾維新著 西尾維新の描く小説家が小説を書く理由・・・という物語(というあたりがメタ的だよなー(苦笑))

評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ)ものごっつ!素晴らしかった。ただし、西尾維新さんの過去の作品を読んでいない人には、この感動が激減してしまうと思うので、なんでもいいので一シリーズか二シリーズ読んでから手をつけましょう。僕はいーちゃんの…

『スロウハイツの神様』 辻村深月著 この絶望に満ちた世界を肯定できると力強く断言すること

評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ)■久々に僕的な文句なしのMasterpiece!!!と叫びたくなる作品〜上巻はいつもの安定した辻村節だが下巻特に10章からは止められませんヨーロッパ出張の飛行機の中で読んだのですが、上巻は、特にマクロが描かれている…

おうっ。

読んで号泣した。1時間くらい涙が止まらなかった。 読み返してさえ、涙が止まらない。 すげぇ本に出会った。 いろいろ言いたいことができたので、後で書くけど、いまはそれだけ言いたい。 追記 上巻は、なかなか面白くて引き込まれるといった程度だったが、…

『冷たい校舎の時は止まる』 辻村深月著 人の心からの脱出劇は、動機の描写との相性がいい

評価:★★★★4つ (僕的主観:★★★★★5つ) 今回の香港出張の空港待ち時間や移動時間で読了。なるべくその行った先に関係ある本を読もうと思うのだが、どうも急遽だと用意ができない。LDさんが紹介してくれた『旅のラゴス』も探したが僕の行くルートの本屋に…

『凍りのクジラ』 辻村深月著 その安定した深い人間理解に感心

評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 基本的にファンタジーやSFが好きで、「この世界と関係ないどこでもない場所」がみたい志向が強い僕の読書癖の中で、時々、この作品のように日常とは言わないけれども、僕らの生きている現代日本の普通の生活の世…

底の抜けた悪意に対して人は?

「人を殺してなんで悪いんですか?」 こういう質問が出ること自体が、大人の、教育制度の、社会の敗北だ、という意見を聞いたことがある。そして、丁度サカキバラ事件のころだよな、こういう質問が世に流布した感性って。ああ・・・その世代の、この系統の問…