『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』　伏見つかさ著　経験値から学べるものと学べないもの

小説の方は、たしか１巻読んで、そのままになっているんだけど、、、その時は、ある種ヲタクの自己肯定の臭みを感じてしまって、プラスいい話なんだけど、フツーの話なんで、それほど・・・とおもったんだけど、こういう日常系の作品というのは、アニメにするとぐっと映えて雰囲気が良くなるものが多い気がするなー昨今。なぜだろう。日常系は、アニメの演出の方が、雰囲気を出すのがうまいな気がする。アニメは見ていて、フツーにいい話に感じる。まぁもともと、悪い話ではないんだから当然なんだけど、、、、そういうアクがないものはつまらなくなるもんなんだけど、これがなかなかぐっとくる。うむ、、、、この違いは何かなぁ？。受けて（＝自分）の問題か、それとも、なんかそういう差があるのか？。もう一度小説も続き読んでみるかなー。でも、、、もう７巻まで出てるのか！！！。はえーなー時がたつのは、、、１巻読んだのっていつだっけ、、、俺。つい最近のつもりだったのに。

さてさて、とはいえせっかく感動したので、そこに戻る。アニメを見てて、オタクの友達を探しに行こうというのをみて、なかなか胸がぐっとしたなー。これって、まぁ意匠やパターンはよくある話なんだけど、ようは「境界を超えることの難しさ」の話なんだよね。普通の女の子の世界に生きているんだけどほんとは、ヲタク趣味がどっぷりで、そのことを話せる友達が欲しいけど、、、というやつ。

まぁいろんな語り口はあると思うんだけど、ふと思ったのは、ここで主人公のキリノがおにいちゃんに相談しったてこと。

というのは、何かに迷ったりぶつかったりするときに「誰に相談すべきなのか？」って、実は昔からよく考えるテーマなんですよね。

ここでは、ちょっと年上の兄貴に相談したわけだけど、この兄貴の受け答えが、見事なくらいいいところを突いている。ようは、自分の殻に閉じこもって素直になれないないことを、「素直になれ」と言って、その次に「友達を探せ」っていっているわけだよ。もうバカみたいに単純なこと。そしてそれ故に普遍的なこと。ここでは物語になっているのでこういうシュチュエーションになっているけれども、ほぼすべての年代、性別関係なく通用するアドバイスだよね。こういう非常に大切なことを、ちゃんとアドバイスできる人って、いいやつだなーと思う。

このことで凄く思い出したのが、ちきりんさんのブログ。

オトナの助言、聞くべき時と聞くべきでない時／ちきりんの“社会派”で行こう！http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1008/31/news002.html

というわけで、今回の結論。
人生の先輩方へ
　後輩へのアドバイスは、“人間として”“人との関わりにおいて”どうすべきかという点に絞って与えてください。社会について、仕事についてのあなたのアドバイスは、残念ながら多分役に立たないです。そういうことについては若い人が若い人のやり方でやるのを信じてあげましょう。
人生の新米の人たちへ
　人生の先達が勉強や仕事などについて何かもっともらしいことを言ってきても、おそらくそれらはあなたの人生には関係がありません。
　でも、人として、人との関わりにおいてこうなのだ、という話があれば、それには謙虚に耳を傾けましょう。ずっと後から、あなたもそのことが分かるでしょう。

僕は、経験値をかさにきて説教するやつは、基本的に信じられない。というのは、テクニカルな部分、、、特に商売とか子育てでもそうだけれども、時代の移り変わりがかなり早すぎて、そもそも過去の経験値は害悪な場合が多いんだよね。

けど、時々、染みいるような価値がある、というような経験値を聞くことがある。

それってどういう違いなのか？ってずっと思っていたんだけれども、それは、そのアドバイスが、１００年は変わらないような普遍的なモノに属する…特に「人との関わり合い」や「その年齢になってみなければわからないような生き方そのものの心構え」とかそういうことなんだろうと思う。

上記に兄貴は、自分の心に素直になれない妹に、「友だちを作れば？」と言って、友だちを作る場まで付き合っていく、、、こういうのが、きっといい人生の先輩ってやつなんだろうなーと思う。

そして、「聞く側」も、それが、どういうものがきくに値するものか、、、、そういうことに自覚的でないと、基本的に他人の言葉は耳に届かないものだろうねー。というか、人のどうでもいい意見を毎回聞いていては見が持たないので、まずは、「誰がそれをいっているか？」ということと「どういう内容のことを言っているか？」で分類できるんだろうと思う。

なんか、ふつーにすごくいい話だなーと、ほのぼの。まぁこの兄貴いいやつだよね。なにがっていうと、過度な欠落がない。こういう兄貴って、確かにいと思うよ。

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