『アオアシ』 31巻 子供の頃から世界を目指すこと

アオアシ(31) (ビッグコミックス)


花が、スポーツドクターを目指して、スペインに留学する。


なんかね、素晴らしいと感じちゃった。


僕は、アラフィフの昭和の後半を生き抜いたひとなんで、かなりいまより男尊女卑の時代を生きてた人なんで、マンガのしかもスポーツマンガのマネジャーやヒロインポジションなんてトロフィーワイフ・・・主人公の恋人になるだけのお飾りというのが当たり前のドラマトゥルギーとして描かれるのが普通でした。多分、これに一石を投じた革命的な存在が、あだち充さんの『タッチ』の浅倉南だったと思います。あのあたりから、ヒロインが人格を持って、自分生石で人生を模索する様が、いろいろ試行錯誤されてきたんだとおもう。もちろん今でも途上だと思う。たとえば、そのまま女性が、サッカーをやってもいいじゃん!、つまりは物語の主人公で競技を目指してもいいじゃん、というのは、既に現実で日本の女子サッカーはW杯優勝していますんで、あたりまえになりましたよね。2011年のワールドカップですね。

でも、なかなか女子のポジションで、いきなりマネージャーなどの脇役サブポジションから、「次のルート」ってなかなか見つからないんですよね。物語上は。言ってみれば、ロールモデルがない。もちろん、競技サッカーに行くというルートはありますが、それ以外のルートの多様性って、あまり思いつかなかったんですよね。少なくとも、年寄りの僕には、イメージが湧かなかった。


でも、花のスポーツドクターや、海堂はプロのサッカーの監督を目指しています。それも、本気で。


ああ、いいなぁって思うんです。物語で描かれるものは、容易にロールモデルとして、当たり前になっていきます。


僕は男性だから、別に女子だけが新しい多様な選択肢を持てる時代が素晴らしいとは思いません。男も女もなく、世界にさまざまなものへ開かれている多様性が、美しいと思うんです。


自分が子育てしている時に、これを強く思うようになりました。


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