『なずなのねいろ』 ナヲコ著 なずなちゃんの肉感的な感じと、絵柄の清楚な感じがあいまって、絵だけでも結構入ります

なずなのねいろ (1) (リュウコミックス) (リュウコミックス)なずなのねいろ (1) (リュウコミックス) (リュウコミックス)
ナヲコ

徳間書店 2008-07-19
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評価:★★★星3つ
(僕的主観:★★★☆星3つ半)


『voiceful』 ナヲコ著  世界との距離が失われていると、繊細さがテーマになる
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20080807/p2

正直、大した作品でもないと断じていた(★3つだもん主観も客観も)んですが、とはいえ、「成長するかもしれない?」とういう感覚があったんだよね。なぜか2冊同時発売していたので、H系ではないやつをかってみた。うむ、、、やっぱこの人は、成長する可能性大だなぁ。いまはまだまだだけれども。前回の『voiceful』も今回のもやっぱり、まだ秀作レベル差とは思うが、惜しいと思わせるものがある。

というのはね、作品のテーマとなる核が、とっても表現の難しいものなんですが、特に言葉も費やさずに説明できているし、絵柄の感覚もそれに合っている。また、なんというか、この独特の描線というのか…何となく柔らかさを感じさせるこの感じやキャラクターの造詣が、とってもかわいくて、、、言い換えれば、エンタメ的なんだよね。


もっと抽象的に言うと、



複雑で難しいテーマ × エンタメ志向の表現


という感じが受けるんだよ。ただこの手の独特な繊細な表現をする女性作家は、寡作なケースが多い気がするので、この人が成長するには、量が必要だ、とは思うが・・・・。量さえかければ、そして売れ線を狙う動機(=編集者のよいしょ)が続けば、かなり深いところまでいける作家だと思うので、もう少しがんばって欲しいなぁ。


ただ、『voiceful』に比べると、連載作品にしようと思っているからか、テーマの複雑さが、消化し切れて・・・というか「わかりやすく伝える」ことに重きをおけていない気がする。繊細な心理描写がうまい少女マンガ家は、繊細すぎて、読者がその登場人物たちの心の動きに追いつけなくなってしまうのだが、、、その可能性も否定しきれない。


が、、、まぁとりあえず、1巻までならば、なずなの絵柄のかわいさでカバーできる。2巻目からは勝負だな。と思ったりして。いい資質のある人だけに、ちゃんと成長してほしいなぁ・・・・、とか上から目線かなぁ、、、。でも、せっかく才能あるのだから、永遠に一つのステージでとどまって欲しくないなぁ。

からだのきもち (リュウコミックス) (リュウコミックス)からだのきもち (リュウコミックス) (リュウコミックス)
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ちなみにこっちは、欲しかったけど、ありがちすぎて、とりあえず、購入は控えておいた。・・・うーん絵柄好きだし、短編もみたいので、買おうかなぁ、、、迷うところだ。