評価:★★★★★星5つ
(僕的主観:★★★★★5つ)
ひとことでいうと、見事な成長物語、ビルドゥングスロマン(笑)だなーって。こんな正統派の成長物語、久々に見ました。
いやはや感心しました。ほとんど、運としか言いようがないような細ーい道を通っての、目標達成。しかしながら、なんというか二次元に人生の重要なところを預けている人が陥りやすそうな人生の罠にすべて引っかかっているのに、最悪まで落ち込まないこと。そしてなによりも、結婚できたわけで三次元のある種の勝利をつかんだわけなんですが、はっきりいって、人生の大切な部分(二次元への愛)がみじんも揺らいでいない、そこに僕は感動を覚えます。三次元での目標を完遂した後、これで三次元卒業しますーって、二次元に戻ろうとするオチは、最高でした。うんうん、そうだよなーって思います。僕も、結婚して、子供産まれて、一番安堵したのは、これで二次元にまみれてても、文句言われないぜ!ということでしたもん(笑)。僕の世代は、ヲタクにはまだ厳しかった時代の視線が内面に張り付いているので、ほっとしますよ。もう、三次元で頑張らなくていいんだってのが(笑)。僕は勝負にこだわる性格でしたので、あまり人生幸せになりにくいのですが、負けられない!(何に?)と思ってしまう性格なので、早めに、周りから指さされないところまで、出世したり普通になってしまえば、文句言われんだろう!という野心が子供のころから強くて、、、やっと最近、まぁここまでくれば、三次元ほぼ卒業的でも大丈夫だよなって感じがしたんで、本当に気持ちよく、自分の趣味に走れるようになってきました。いやはや、それを30歳でなんて、カザマさん、素晴らしいです。
目標もいいですよね。結婚したいというわけではなくて、寂しいのが孤独が嫌だっただけじゃないですか。たぶんこの人、結婚したいとかそういうわけじゃなくて、自分にとって必要な人を探したかったんですよ。。。。って、この違い、物凄い大きいのですが、わかるでしょうか?。結婚したいとか婚活するとかいっている人や、この系統のエッセイ漫画は、「結婚」がしたいんであって、自分の本質にあった人を探しているわけではないケースがほとんどなんですよね。いい人というのは、自分にとって都合のいい人であって、その人自身じゃないケースがほとんど。だから、見つからないし、幸せにもまずなれない。婚活モノエッセイは、ほんとろくでもないいやらしいものが多い気がします。結婚したいのと、自分にとって大切な人を探すのは、全然違うことなんだけど、混同しちゃうからなんですよね。まぁ、もちろん、みんなそんな成熟した大人ではないので、そんなもんなんでしょうがねー。昔なんかの婚活モノのマンガ見て、僕はき捨てて気持ち悪いと思って、それ以来見れなくなったんですが、、、このジャンル。このエッセイは、よかったです、凄く。僕、カザマさんが、イケメンの会計士で最高物件に出会った瞬間に、「ああ、この人はないわ」と断言するのを見て、大爆笑をしたんですが、ああ、いい人というか、かわいい人だなーと感心しました。ちゃんと大事なものが何かわかっているんだって。まったく世間の視線とか外の基準がない。いやーだからこれほど人生迷走(笑)しても、いい出会いに恵まれるんでしょうねぇ。
ちなみに、下は続き。
これって、別に紺野さんのマンガを読んでいると、めちゃめちゃ面白さが倍加されます(笑)。紺野さんの最近ではなくて、エロ漫画の頃を読んでいると、さらに三倍増です(笑)。