いま話題の『タコピーの原罪』。L D さんが、読めという圧力をかけてきたので、前回の2022/3のアズキアライアカデミアの放送当日に読ん見ました。正直絶対暗い話だと思っていたので、仲間内ので話題になっていても観ないように努力してたのに、、。そして、読んだ直後の感想は、「悪くない」けど、、、、いまいち自分の中の主観的な琴線には触れなかったようなので、どのように評価していいのかわからなかったんです。
物事を評価するときに、判断する時の作法として、「これ」は重要だと僕は思っています。
「これ」というのは、
1)自分が好き!嫌い!だと思う主観的な感情
と、もう少し
2)客観的に文脈に位置づけてリーズナブルに理性的に説明できるように分析する
のは、ときによっては「かなりずれる」ということです。だから、1)の「自分の感情による好悪」と、2)「一歩引いた理性的な文脈的な評価」の関係を意識していないと、どちらかに引きずられてしまうと思っています。
という僕の鑑賞方法からすると、『タコピーの原罪』は、ちょっと難しかったんです。評価するのが。というのは、ぶちゃけて言いましょう。主観的には、けっこういまいちだったんですよね。理由は、僕自身が疲労して忙しい時期だったんで、苦しいものは見たくなかったこと。もう一つは、僕の主観的な何というのか「人生のこだわり」からすると、タコピーの無邪気さや無垢さって、最低なんですよね。許せないくらい、ムカつく。(←もちろん作者の設計にやられているだけなんですが・・・(苦笑))。しかし、世界は、そこまで「悪い方向」に落ちていくばかりじゃないはずなのに、わざと露悪的に悪い部分をフォーカスする作者さんの意図が嫌だったからです。
が、しかし、何かが引っかかる。また、僕が「好きじゃない」と言っているだけでは、僕の周りがこれほど評価する人ばかりというのも、よくわからない。なので、アズキアライアカデミアのメンバーで、ゼロから評価してみたかったんですよね。3時間中2時間ぐらい話していると思うのですが、コツコツ周辺から、LDさんと海燕さんの主観の感覚を、どうしてそうなんだろう?って追い詰めていく過程は、久々に我々の分析が、深く展開していて、この回は極めて良かった。僕のマイナスの主観が、分析でひっくり返っていく様は、とても興味深かったんです。ということで、この回は、おすすめです。
あと、2巻で短くスパッと終わっているのも美しい。見事な傑作なので、是非ともお勧めします。